「独裁者」の演説 | 本光寺住職のダラブログ

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これからのお寺は変わらなければ。「人間ダラといわれて一人前」を掲げる住職の、御門徒さんとのふれあいブログ、略して「ダラブロ」

先日、テレビでヒトラーを痛烈に批判したチャップリンの「独裁者」(1940)の映画を、学生時代に京都の映画館で見て以来40数年振りに見ました。特にこの映画のクライマックスの有名な演説シーンには、改めて感動を覚えました。その時、この演説の内容を書き留めましたので、今回全文をこの小欄で載せることにしました。





支配も征服も嫌だ 

むしろ皆を助けたい 

ユダヤ人も黒人も白人も 

人類は助け合いを望んでいる 

支え合って幸福に生きたい 

憎しみ合いは嫌だ 

地球には皆の場所があり 大地は恵みに満ちている 

自由に生きられるのに 道を見失った 

強欲が人々の魂を毒し 

憎しみの壁を築かせ 殺りくへ向かわせた 

速度は増したが 孤独になった 

機械は貧困をもたらした 

知識は人を懐疑的にし 知恵は非情した 

頭ばかりで心を失った 

機械より人情がー 知恵より思いやりが必要だ 

それがなければ暴力だけが残る 

飛行機とラジオは我々を近づけた 

全世界に兄弟愛を呼びかけ 

人類をひとつに結びつける 

私の声は今も世界に届いている 

何百万の絶望した人々に 無実の罪で逮捕され 

拷問される人々に 彼らに言う 

絶望してはならない 

人類の進歩を恐れる者の 敵意と強欲がー 

我々の上を通過している 

だが憎悪は消え 独裁者は死に絶える 

人民から奪った権力は人民に戻る 

人間に死があるかぎり 自由は滅びない 

兵士諸君 獣たちに従うな 

彼らは諸君を軽蔑し奴隷にしー 

思考と感情を統制する 

家畜のように扱い 大砲の餌食にする 

彼らは人間ではない 

機械の頭と心を持つ機械人だ 

諸君は機械や家畜ではない 

人間なのだ 心に愛を抱いている 

愛を知らない者だけが憎しみ合う 

兵士諸君 自由のために戦おう 

〝神の王国は人の中にある〟という 

それは君たちの中にあるのだ 

君たちには力がある 

機械を作り幸福を生む力が 

人生を自由で美しく 

すばらしい冒険にするに力が 

民主主義の名の下にその力を使おう 

新世界のために戦おう 

人々に労働の機会を与え 

若者に未来を 老人には保障を 

獣たちも同じ約束をした 

だが彼らは決して約束を守らない 

独裁者たちは民衆を奴隷にする 

約束を実現するために戦おう 

世界の開放のために 

障壁を取り除きー 

強欲と不寛容を取り除くために 

理性の世界をつくるため 

科学と進歩が幸福をもたらす世界を 

兵士諸君 民主主義の名の下に団結しよう



私は70年前のこの演説を聞いて、ふと隣国の今日の有り様と重なり、悲痛な思いが込み上げてきました。





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