中国大気汚染、日中韓で連携強化へ | 一水会活動最新情報!

中国大気汚染、日中韓で連携強化へ

東アジアの環境問題について話し合う日中韓3ヶ国の環境相会合が5日、北九州市にて開始されました。


我が国からは石原伸晃環境相、韓国からは尹成奎環境相が出席。


中国は周生賢環境保護相の出席を見送り、代わりに李幹傑次官が来日、会合に出席しました。


6日に採択される共同声明には、


微小粒子状物質「PM2.5」などにより引き起こされる大気汚染への対策として、


3ヶ国による政策会議の新設などが盛り込まれる見通しです。


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経済成長著しい中国ですが、その一方、大気汚染など環境破壊の問題が深刻化しつつあります。


酸性雨や黄砂など、一部の問題は国境を越え、我が国にまで及んでいます。


今回採択される共同声明には、PM2.5などの汚染物質の観測網の強化や研究者間の協力推進など、


3ヶ国で取り組むべき対策が盛り込まれるとのことです。


国境を超えて広がる環境破壊の問題に対しては、関係各国の間での連携が欠かせませんが、


日中関係はぎくしゃくしており、それが協力へのジレンマとなっています。


今回の環境相会合で中国政府が環境保護相の出席を見送ったことについて、


中国側は「四川省での地震に対処するため」と説明していますが、


その背景には尖閣列島問題などを巡る我が国との対立があるとみられています。


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言うまでもなく、尖閣列島は我が国の領土であり、


その点については、我が国は断固自らの立場を堅持すべきです。


しかしながらその一方、環境問題は我が国単独で解決できるものではなく、


どうしても中国側と連携する必要が出てきます。


中国では昨年、自動車保有台数が一億台を突破、世界有数の自動車大国となりました。


しかし自動車の普及とともに大気汚染は一層深刻の度合いを増しており、


日本車勢は、電気自動車やハイブリッド車など、


得意の環境技術を環境問題解決の手段として中国に売り込む戦略です。


ことほどさように、環境問題は日本車勢にとっては一大商機ともなっているのです。



尖閣列島については、我が国は絶対に中国側に譲歩してはなりません。


しかし環境問題のように協力が求められる事案については、


日中間でどのような形で連携ができるのかを、我々は真剣に考えなければならないでしょう(F)。


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■第137回一水会フォーラム


日時・平成25年5月13日(月)/18時30分開場・19時00分開会


演題・「検証 官邸のイラク戦争――元防衛官僚による批判と自省」


講師・柳澤協二先生(元内閣官房副長官補)


場所・ホテルサンルート高田馬場 3階会議室


会場整理費・2,000円(機関紙「レコンキスタ」最新号込み)