アラファト議長を毒殺、放射性元素を解説!【その2】 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

アラファト議長を毒殺、放射性元素を解説!【その2】

アラファト議長を毒殺、放射性元素を解説!【その2】


昨日、放射性元素のポロニウム210で、アラファト議長を毒殺された疑惑をブログに書いたら、アクセスが急増!

今日は、これを解説!


パレスチナのアラファト議長は、2004年に、突然倒れ、フランスの軍事病院で死亡。

明日、遺体が掘り出され、分析が行われるが、状況からみてポロニウム210で暗殺された可能性が極めて高い。


KGB元工作員、リトビネンコさんがイギリスで変死した時も使われたポロニウム210。

昨日、アルファ線がカギだと指摘したが、プロが暗殺に使うのには、もってこい。


ポロニウム210は、体内で
アルファ線を撒き散らす。

放射線はすべて臓器で反応し、体外には出てこない。


このため、たった1グラムで、200万人分の致死量に相当する。

つまり、たった60グラムで、
日本人すべての致死量に達するということ。


ちなみに、ヒ素の場合は、1グラムで150人分の致死量に相当。

これも怖いが、ポロニウム210の怖さは、1万倍以上ということ。


ここまで微量だと、暗殺者にとっては、とても都合がいい。

アラファト議長の遺体から、仮に、ポロニウムが検出できても、分かるのは、あるということだけ。

微量過ぎて、どんなポロニウムかは、分からない。

だから、それ以上、犯人を追うことは困難。


一方、ヒ素なら、大量に検出されるから、誰が持ち込んだヒ素かも分かる。

播磨のスプリング8という加速器で調べたら、ヒ素の不純物が細かくわかる。

和歌山カレー事件は、これで誰のヒ素が使われたか特定でき、犯人が有罪になった。


一方、ポロニウムの場合は、その1万分の1の世界なので、仮に、ヒッグス粒子を発見したCERNの加速器を使っても、特定はまったく無理・・・。

やはり、ポロニウム210は、悪魔の元素と言える。


毒物と人体との関係について、「元素周期表で世界はすべて読み解ける」(光文社新書)の第7章で詳しく解説しているので、こちらをご参照ください。
元素周期表で世界はすべて読み解ける 宇宙、地球、人体の成り立ち (光文社新書)/光文社
¥777
Amazon.co.jp