ポーランド人女性 将棋プロ破る
将棋の第3期リコー杯女流王座戦1次予選が18日、東京・千駄ヶ谷にて開催され、
昨年の同棋戦で外国籍出場者として男女初の公式戦勝利を挙げた経験のある
ポーランド人女性カロリーナ・ステチェンスカさんが2年連続でプロを破りました。
(写真はカロリーナ・ステチェンスカさん)
日本語で書かれた定跡書を必死に読み込んで棋力を上げたというステチェンスカさんは、
1回戦で鹿野圭生女流二段を撃破、昨年に続いて対女流プロ戦勝利を達成しましたが、
2回戦では山口恵梨子女流初段に敗退、2次予選進出はなりませんでした。
ステチェンスカさんは、6月下旬には男性のアマチュア強豪のひしめく第26回アマチュア竜王戦に、
女性として初めて出場する予定です。
現在は母国ポーランドの大学にて情報技術を学んでいるというステチェンスカさんですが、
卒業後には来日し、女流棋士を目指すとのことです。
本ブログでは以前、「電王戦」について取り上げたことがあります 。
人間のプロ棋士とコンピューターソフトとの間で行われる団体戦形式の棋戦のことです。
「電王戦」では人間のプロ棋士側が1勝3敗1引き分けと負け越し、
「コンピューターが将棋で人間に勝利する」という歴史的な出来事となりました。
この他にも、5月には里見香奈女流五段が、女流棋界において六つ存在するタイトルのうち五つを獲得、
史上初の「女流五冠」を達成するなど、
近年、将棋界では話題に事欠くことがありません。
将棋は、我が国が世界に誇る伝統文化ですが、
そのことでかえって、「初心者には敷居が高い」という印象を持たれがちです。
しかし近年では、コンピューターソフトの進歩やインターネットの普及にともない、
IT機器に明るい若い世代―それも女性も含めて―の間で将棋熱が高まりつつあり、
同時に、ヨーロッパなど海外においても将棋の愛好家が増えつつあります。
今回のステチェンスカさんのように、外国人が我が国で行われる棋戦で活躍するようにもなりました。
今後、将棋はますます国際化への道を歩んでいくことでしょう。
それは、我が国の文化が世界へと広がっていくという意味で、素晴らしいことだと思います。(F)。
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■第138回一水会フォーラム
日時・平成25年6月10日(月)/18時30分開場・19時00分開会
演題・「昨今の経済動向の分析」
講師・植草一秀先生(経済評論家)
場所・ホテルサンルート高田馬場 3階会議室
会場整理費・2,000円(機関紙「レコンキスタ」最新号込み)