左利きの選手をCBに | 坪井健太郎のブログ from スペインバルセロナ

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2008年からバルセロナでサッカー指導者。プレサッカーチーム代表: サッカー指導者の育成アカデミーを運営。
オンラインコミュニティ「サッカーの新しい研究所」運営

こんにちは。

お久しぶりです。

バルセロナでは、昨日からグッと気温が下がり冬到来といった気候になりました。

先週からは、街にクリスマスモードのライトアップがされて年末に向けてデパートや商店では商戦も行われている模様。

昨日の練習では、雨が降ってかなり寒かったので今シーズン初のニット帽をかぶっての指導となりました。

昨日のトレーニングにはアルビレックスシンガポールの方が見学に来てくれて、練習後にはサッカー談議に。

日本人の方ですが、シンガポールで指導をされているので日本在住の指導者とはまた異なる視点でサッカーを見ているので面白い話になりました。

何気ない話でしたが、トレーニングでDFラインからのビルドアップのトレーニングを見たその方の感想。

「左利きのCBっていいよね。日本(アジア)には左利きのセンターバックとサイドバックがなかなか見つけてくるのは簡単ではない」

たしかに。

代表では長友が左サイドバックをやっていますが彼も右利きだし、センターバックともなれば過去の代表のチームには左利きの選手は居なかったですね。

ボールの配球を考えると左利きのセンターバックとサイドバックはとても貴重な選手達です。

スペインでも、左サイドバックと言えば「左利き」でなければいけないくらい重要度が高く、センターバックも左利きで守備能力もそこそこある選手はかなり重宝される存在です。

左のCBが左利きだと、右のCBからのパスを利き足の左足でコントロールしてパスを配球することはナチュラルにできます。


この時の視野はグラウンド全体に及びます。

では右利きではどうなるか?

どうしてもコントロールオリエンタードが完全に習慣化されていない日本のサッカー選手の多くは右足でコントロールすることが多くなり、味方左サイドバックの選手に背を向けた形でボールをレシーブする形になり視野を失ってしまいます。



このようにして、右利きのCBにはどうしても制限が出てきてしまうので左利きのCBが好まれるのです。

左利きで守備能力が高く、ボールの配球もできるCBはなかなかいないものです。

では、日本でこのような選手を発掘し育成するにはどうすればよいか?

左利きの選手を見つけて、守備能力の高い選手を積極的にCBに配置しましよう。

しかも小学生年代からです。

バルサのカンテラには左のセンターバックは左利きの選手を配置してプレーさせています。

ボールの配球という戦術的要素は経験を積めば積むほど巧みになっていくものです。

ユース年代になれば、かなりハイレベルな配給をできるようになるはずです。