みなさんはもうご存知だと思われますが福島第一原発の1~5号機の原子炉は

マークⅠ型と呼ばれるアメリカのGE社が開発した古いものです。

この型は安全性より経済性を最も重視して造られていて

古いマークⅠ型は、ほかにも女川原発、浜岡原発、島根原発、日本原子力発電の

敦賀原発で使われています。

浜岡の1号機と2号機は09年に運転を停止していますが、

敦賀1号機は70年、島根1号機は74年の運転開始だから、

もう設計寿命の40年になります。

女川1号機は運転開始84年で比較的新しいのですが、

これまで制御棒が抜ける事故がたびたび起こっています。


ところで、みなさんに見てもらいたい一枚の報告書があります。

これは昨年三月十一日15時42分に福島第一原発の前所長だった吉田昌朗氏が

経産大臣、福島県知事をはじめ地元である大熊町長、双葉町長にあて通報されたものです。

この中で注目すべきことは、特定事象の種類が全交流電源喪失と想定される原因が地震

と明記されていることです。


(東電資料)
$疲労困憊したおじさんのブログ

さて、この全交流電源喪失というのは、外からの受電が途絶えたことにも

あるのですが、地震により受電鉄塔が倒れたのも要因の一つです。

そこで、電源喪失までの経緯を少し考えてみたいと思います。

福島第一原発を地震が襲ったのは11日の午後3時前で気象庁の発表では

次のように記録されています。

2011-03-11 15:08 39度50.3分N 142度46.8分E 32km 7.4 岩手県沖 7.4 ○ ◇ ×
2011-03-11 14:46 38度06.2分N 142度51.6分E 24km 9.0 三陸沖 9.0 ◇ ◇ ◇
2011-03-09 11:45 38度19.7分N 143度16.7分E 8km 7.3 三陸沖 7.3 ○ ○ ○

この中で最も大きい揺れを観測しているのが、三陸沖のM9・0で時間が

14時46分となっていますから、吉田前所長が通報した時間との差は約1時間です。

さて、この一時間という魔の時間帯に福島第一原発では何があったのでしょうか!

まず上げられるのが受電鉄塔の倒壊です。

この倒壊は津波によるものではありません。それは海抜35メートルの高台に建てられて

いたからです。

ちなみに下の画像は海外の記者団が撮影されたものです。


$疲労困憊したおじさんのブログ

今回はこの鉄塔に纏わる検証は先送りにして、まず、作業員の人たちや東電社員がどのような

動きをされたのか考えてみたいと思います。

ここに、一つの証言があります。

(以下転載)
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*◆現場作業員が語る「あのボロい原発が...」◆

 地震が起きた瞬間、私がいた福島第一原発の建屋では電気が消え、
上から電球などいろいろなものが落ちてきました。サイレンが鳴って、
「外に避難してください」というアナウンスが聞こえ、
大勢の人たちが駆けだしているのが見えました。みんな口々に、
「爆発するんじゃないか」
「放射能にやられるかも」とさけび、原子炉から離れた事務本館に殺到。
パニックになりました。
最初は「落ち着いて」と制止していた警備員も、いつの間にか一緒に走っていました。

本館で自分の車のカギを取って逃げようとしていると、おそらく東京電力の関係者が、
「帰るかどうか、もう勝手に自分で判断してくれ」
 と声を張り上げていました。もっとも、その本人がだれよりも早く逃げる態勢を整えていたのはびっくりしました。

 車にたどりつき、
「津波らしい」
「すぐそこまで来ているぞ」
 という声を聞きながらアクセルを踏みました。
車を少し走らせ、高台で原発の方向を振り返ると、
まさに津波が原発に襲いかかっていました。

 これで福島第一は終わりだ、あのボロい原発が倒壊して
放射能が漏れたらどうなる──と思うと、背筋がぞっとした。
かなり頑丈な建屋が水素爆発で無残に吹き飛んだ姿を報道で見たとき、
この考えは間違っていないと確信しました。

 地震の翌日だったか、施設の地下で働いていた作業員2人が行方不明だと聞きました。
一人は顔見知りでした。放射能の餌食になっていないか、本当に心配です。

 その後、友人経由で東電の下請け会社からメールが来ました。

(中略・・)

東日本巨大地震が発生した11日、東京電力福島第一原子力発電所で、
稼働中だった1号機棟内にいた男性作業員の証言から、
建物内が激しく損壊した様子が初めて明らかになった。

 この作業員は、同原発の整備などを請け負う会社に勤務。
昨夏からたびたび同原発で作業しており、地震があった11日は、
稼働していた1号機の建物内のうち、放射能汚染の恐れがなく
防護服を着用する必要がないエリアで、同僚数人と電機関係の作業をしていた。

「立っていられないほどの強い揺れ。横向きに振り回されている感じだった」
地震発生の午後2時46分。上階で作業用クレーンや照明などの
機器がガチャンガチャンと激しくぶつかり合う音も聞こえた。
「これは普通じゃない揺れだと直感した」

建物内の電気が消え、非常灯に切り替わった。
「その場を動かないように」という指示が聞こえたが、
天井に敷設されていた金属製の配管の継ぎ目が激しい揺れでずれ、
水が勢いよく流れてきた。
「これはやばい水かもしれない。逃げよう」。
誰かが言うのと同時に、同僚と出口がある1階に向けて階段を駆け降りた。

(ここまで)
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さて、ここで赤い文字に変更した箇所について考えて見たいと思います。

1・・・地震が起きた瞬間 私がいた福島第一原発の建屋では電気が消え・・

2・・・防護服を着用する必要がないエリア・・・

3・・・天井に敷設されていた金属製の配管の激しい揺れでずれ水が勢いよく
    流れてきた。これはやばい水かもしれない。逃げよう。・・


さて、みなさんはこの作業員さんが魔の時間帯にどこにおられたか分かりますか!?

一号機の建屋におられた事はまちがいないようですが、何階のどこで作業して

おられたのでしょうか・・・。

まず、防護服を着用しなくても良いエリアです。

明日は確信に迫ってみたいと思います。

今日はここまでにしておきます。

(続く)

(参考動画)


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(マークⅠ型原子炉)

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