占い | 獨と玖人の舌先三寸

占い

占いを、「裏が無い(はずれがない)」という意味で、“裏無い”と軽蔑した表記をたまに見かけます。
占いを行う人間を、占い師、鑑定師、卜者、易者など、専攻する占術次第で名乗りは異なりますが(手相家だとか観相家だとか)、客からは先生、女性ならお母さんだとかママだとか呼ばれることが多いようです。
“当たるも八卦当たらぬも八卦”と古来より言われている通り、占いは必ずしも当たらなくても通用する面があって、取りっぱぐれのない職種と認識されて、ビジネスになって、本気で取り組む者から似非・詐欺である悪徳商法から…。占いと霊感は別物だのに、どちらも運勢や未来などを判断するという共通点から、霊能力者を名乗った方が得策と営業する占い師もややいるようです。こっちは霊感商法ですね、紛いの新興宗教に多い…。先述の仏教や神道の方面からも同様で、世間には祈祷師だとか超能力者だとか名乗る、あまりにもいい加減な外道が跡を絶ちません。
それでも、占いを信じる者が跡を絶たないために、食い逸れません。まあ、“本物”が存在しているのも確かですから…。
本気で取り組んでいる方々には申し訳ありませんが、“占い”と称して、それを「統計」だとか「統計学」だと説明する人がいます。運勢や未来ではなく、性格・人格判断の類に多いのですが。実際何千人、何万人のデータを集計しています、と宣伝文句にしていて。それはそれですごいです。大したもんです。むしろ尊敬しますね。否定も軽蔑もしませんが、“占い師”じゃないから、そう名乗らないでいただきたい。じゃなければ、統計だ統計学だと宣伝しないでください。まあ、それも詐欺ですがw
現代に至っての占いは、独自の理論と個人の経験で構成されていて、数学や化学の研究からは一切由来していません。まったく異なものです。科学的な再現性のチェックに耐えた占いは、現在存在していません。
諸々の“占い”の原型――古代の草創者方は、当時に存在した知識、知能(技術、学問)だけで、太陽を読み、月を、星を、天候を、動植物を、概ね“時間”(年月日時)を、そして人間を見て生み出しました。“独自の理論と個人の経験”って意味じゃまったく同じじゃねえか、と思うでしょうが、根本原理が違うことには気づいていただきたい。時代もです。

“傾向”という漠然・抽象的な表現で、けっして断定・確定・命令形な表現はしません。占いが当たっていようが当たっていまいが、相手に占いが当たったように見えます。そういった“適当”を“適格”に見せてしまう機能、構造が人間にあるのかと研究され、想定されたのが――
「バーナム効果」――誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、自分だけに当てはまる正確なものだと捉えてしまう心理現象。
被験者に何らかの心理検査を実施し、事前に被験者とは無関係に用意した診断結果を、実際の検査結果を無視して与えた場合、被験者の多くは自分の診断が適切なものだと感じてしまうこと。
曲芸興行師で実業家だったフィニアス・テイラー・バーナムの、「だまされやすいカモは毎分湧いてくる」という発言に因んで名付けられました。
「コールド・リーディング」――外観を観察したり何気ない会話を交わしたりするだけで、相手の性格や特徴を言い当て、相手に「わたしはあなたのことをよく知っている」と信じさせる話術のこと。
コールドは“事前の準備なしで”、リーディングは“相手の心を読みとる”。そうして過去や現在を言い当て、助言や将来の予言などをします。
占い師、詐欺師、霊能力者などが、相手に自分の言うことを信じさせる時に用いる話術です。しかし、その技術自体は、セールスマン、警察官、催眠療法家ほかセラピスト、一般では恋愛などに幅広く応用されており(――できるものであり)、必ずしも悪行の技術ではないのです。
相手の事前情報がなくても、コールドリーダーじゃなくても、人間ウォッチングが必要な生業の人間なら、相手の外観に対する注意深い観察で、いくらでも相手の情報を掴むことができます。呼吸を最終とするその動作のすべてに肉体的、精神的原因と結果を考察します。対象者への観察力や会話の説得力、相手に与える安心感、信頼感などが必要ですし、なにより“人間”をよく知っていなければ難しいかもしれません。
「ショットガンニング」――超能力者や霊能者を自称する者が用います。対象者に大量の情報を話せば、そのうちのいくつかは当たります。相手の反応をよく観察しながら、その反応に合わせて鑑定を深め、また最初の主張を修正して全てが当たったように見せかけます。
「ホット・リーディング」――超能力や霊感によるリーディングに際して、事前に得た情報を利用すること。
テレビでは、“なぜ超能力者が、様々な事実を言い当てることができるのか”ということを説明するために、こうした技法を紹介します。暴露しているつもりなのでしょう。実際にいますので。
リーディングを行う者は、その対象者の情報を、事前調査やリーディング直前の話の立ち聞きなどあらゆる方法で行います。自身だけでなく、助手、協力者、探偵なども使います。
最悪なこと、正当な方から(これで正当ではなくなりますかwwww)偽物まで、業界の仲間同士で膨大な「顧客名簿」を作成して、依頼に来た者の悩みなど背後関係に関する情報を共有しています。個人情報です。
事前予約制のトコは臭いですね…。本物もいるのでしょうが(本物さんゴメンナサイ)。予約日までに、身辺の情報を聴きに来る輩がいたら疑っていいでしょう。家族友人知人学友同僚たちにも、聴きに来たヤツがいないか確認しましょう。………友人らを疑うのは………よくありませんねwwww 予約の際の個人情報の聴取内容も、氏名とTEL番だけか、他にも聴かれるかもしれません。
そうして、偽物は十分な情報を受けた状態で相手を前にするわけです。あらかじめそういうことを公言して行う人もいるようですが┐(-△-≡-△-)┌
彼ら彼女らは、様々な事実を言い当てる際にホット・リーディングとコールド・リーディングの技法を組み合わせて使っているのです。


占いの類いが好きな女性のほとんどが、依存心・依頼心の傾向が強いですね。
女の子。あまり占いに頼りすぎると、自己判断“能力”を失っちゃうかんねーノシ
是か非か、可か不可か、くらいの選択なら、鉛筆転がしたり、サンダル蹴ったり、ゴミの遠投やったりとかで、いいのでは?wwwww
(そういうんじゃ、ないんですよねぇ?ww)


祈祷、そして占いは、日本史が捉えているかぎり、卑弥呼に始まっています。
・「古神道6 (マナ ・シャーマニズム)」→ http://ameblo.jp/emeth-spriggan/entry-11148117785.html
参考「古神道3 (まつり ・やばい)」→ http://ameblo.jp/emeth-spriggan/entry-11148107544.html
・「格式 (神社)」→ http://ameblo.jp/emeth-spriggan/entry-11183817792.html
時代が下り、平安時代には道教の陰陽五行思想と結びついた神職(陰陽師)の台頭と執政が行われ、江戸時代には、庶民の自治がより顕著になり、その中心に寺社が設置され、普請としての祭りが行われました。
その祭祀や神事において、古代から続く亀甲占い、元日・大晦日の自然現象の結果、弓矢の当たり外れその他で、その年の吉凶を占い、政(まつりごと)として自治に反映しました。
これは縁起とも呼ばれ、基本的には“神が人に降りた結果”の“当たり外れ”で、運命の啓示とされました。巫(かんなぎ)次第で、またその結果で、時々の指針となりました。
庶民の間でも、運試しや験を担ぐといった行いは縁起行為とされました。さらには、時節ごとに滋養強壮・長寿・薬事効果を目的とし、それを期待して食す行為も健康祈願とされ、それらの飲食物は縁起物と呼ばれ、霊験あらたかと捉えられました。その謂れは、仏教・密教・ヒンドゥー教などインド文化を起源とするものから、五節句や二十四節気など古代中国の風俗習慣を起源とするものまで、それらが日本の古神道と渾然一体となって形成され、今日に残っているわけです。










明日は明日の風が吹く。










明日のことは明日考えようぜ?
くよくよしたって仕方ねえべ?