私の教室の生徒さんで、幼稚園の先生と
先生をめざして勉強中の学生さんがいます。
幼稚園の先生になりたい!という夢を実現した、Mちゃん。
先生になりたくて、ふるさとから上京し目下修行中のMちゃん。
先生になって5カ月のMちゃんは、ピアノを弾くのが大の苦手。
弾き歌いや声を出すことも大事な仕事である彼女は、
歌うことに関しては、まったく抵抗がありません。
一方、5か月目でようやく都会の生活に慣れてきたMちゃんは
ピアノをずっと習ってきたので、ピアノが得意だけど歌が苦手。
「あらき先生、発声を教えて欲しいのですが…。」
と、以前お母様からお電話をいただきまして
私とMちゃんのご縁をいただきました。
相反する得意・不得意を持った二人。
レッスンしながら、どちらのMちゃんの”苦手を何とか克服したい”
という熱意にいつも感心しています。
楽譜を読むこと、効率よく指を動かすこと。
また、鍵盤の位置を把握するには”空間認識”能力が必要です。
そして、和音を掴む指の力もないと不便ですね。
ピアノが苦手なMちゃんは、今まで感覚で弾いていましたが、
レッスンを始めてからずいぶんそれらの能力が上がってきたように
感じます。
なんとなく~ではなく、具体的に楽譜と向き合い鍵盤に慣れていく、
そういった作業ができるようになって、
ステキなピアノに変ってきました。
でも、まだまだです。
数カ月でやっとですから、これからもコツコツと続けていくことが
課題の一つとして加わりました。
先生のお仕事は並大抵の努力ではできませんから、
お仕事をしながら毎週のレッスンに通うのは大変だと思いますが
頑張って欲しいです。
さて学生さんのMちゃんは、
とにかく声を出すことに少々戸惑いながらも、
私のオーバーアクション(笑)と、具体的にどうやったらその苦手意識を
変えられるかなと一緒に考えるレッスンについて来てくれています。
まず、腹式呼吸を意識して行うことの難しさ。
人間、寝ている姿勢ですと腹式で呼吸しやすいのですが、
立っている姿勢でそれを実現させるまでには、
やはり時間がかかります。
子供の頃は腹式で呼吸していたものが、
大人になるにつれ胸式になりますから、
そこをまた腹式でもできるように訓練する必要があるのです。
Mちゃん、最初は「?」でしたが、
今ではお腹から声を出すための、身体の各場所の”柔らかい筋肉”が
少しずつついてきたように思います。
高いド(二点ハ)になると、急に声が裏返って小さくなっていました。
この音域では裏声でOKなのですが、消極的な気持ちで出しているな~
というのがわかります。
上へ向かって歌っていくと、
(ああ、ワタシこれ以上の音は出ないんだよな~)
と予測してしまうことが多々あります。
私はアルトから出発したので、その“出るわけないよ”の気持ち…、
よ~くわかるんです。
だけど、その気持ちを破っていかないと、本当に自信を持って
発声できるようにはなりません。
訓練するなかで、できた~!歌えた!の瞬間が増えてきたら、
シメタものです。
次の瞬間にはまたできなくなっていても、
その小さな”できた”の積み重ねで、いずれ苦手な音域も
少しずつ出せるようになりますから、ね。
…そう、やはり”少しずつ”なのです。
何事もそうですが、あきらめずに根気よく続ける人が
最後に笑うのですよね~♪
先生は、個性もまったく違うこの二人のMちゃんを
いつだって応援しています。
それぞれにあったアプローチと指導で、
心に響いてくれたらいいなと願いながら。
二人の努力がいつか大きく実りますように!
どんとなった はなびだ
きれいだな
そらいっぱいに ひろがった
しだれやなぎが ひろがった
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