チョン・ミョンフン指揮フェニーチェ歌劇場ガラ・コンサートを東京文化会館にて(都民劇場)。
ソプラノ:アマリリ・ニッツァ
テノール:マッシミリアーノ・ピザピア
管弦楽・合唱:フェニーチェ歌劇場管弦楽団・合唱団
合唱指揮:クラウディオ・マリノ・モレッティ
ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア娘」序曲
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」第1幕フィナーレ“夕暮れは迫り”
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」より“冷たい手を”“私の名はミミ”、二重唱“ああ、愛らしき乙女”
ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」より“ある晴れた日に”
ヴェルディ:歌劇「マクベス」より 合唱“虐げられた祖国”
ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」より 合唱“行け、黄金の翼に乗って”
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」より “誰も寝てはならぬ”
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」より 合唱“エジプトとイシスの神に栄光あれ”
(アンコール)
ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」~行進曲
ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」より 合唱“行け、黄金の翼に乗って”
1996年に放火によって完全消失したヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場。2003年に現在の劇場が完成した。現在の音楽監督は我らがエリアフ・インバルのはずだが、今回はチョン・ミョンフンとの来日である。
今日のガラ公演…結論から言うと、先日のシュトゥットガルト放送響と並んで、行かなくてもよかった公演の一つかもしれない…
母国韓国ではもちろん、わが国にも熱烈なファンが多いチョン・ミョンフン、私も彼の演奏は割と追っている方で、今まで30公演くらい聴いていると思うが、正直感激したことは意外なほど少なくて、今まで一番よかったのはフランス放送フィルとのカルメン、ロンドン響とのマーラー5番、東フィルとのブラームス=シェーンベルクのピアノ四重奏曲第1番、あとはN響とのいくつかのマーラーのみ。私にとっては、当たりが少ない指揮者になってしまっている。彼の颯爽とした指揮ぶりからすれば絶対に好きな指揮者の部類なのだが…
今日の演奏、チョンのプッチーニが全然プッチーニに聞こえなかった。乾いていてしっとり感もなければ、歌心もない。得意なはずのヴェルディも予想外にもったりとしていて、腹の底にずしりと響く切れ味がまるで感じられず、チョンのイメージの演奏ではなかった。
オケは予想通り、イタリアのオケらしく音が明るくはっきりしているものの、やや大味でアンサンブルはまあまあ。合唱はさすがに力強く聴き応えはあるが、「巧さ」で言ったら新国立劇場合唱団の方が上だろう。
私の席が1階の右手の方で、独唱2人の立ち位置が指揮者の左手だったこともあるが、独唱がやや聞こえづらく、オケに埋もれることがあったのが残念。いや、それを考慮しても、まあまあだったか…
独唱で一番よかったのは、「誰も寝てはならぬ」だったろうか。
最後のアイーダの合唱、正直言って、日本人ばかりで上演された新国立劇場の公演のほうがずっとヴェルディらしかったと思うのだが、これは私が単純に日本人だからそう思うのだろうか。
両端に配置された6名の日本人トランペット奏者によるアイーダトランペットは秀逸。
しかし、どうにもチョンの指揮が80%程度の力しか出してないような気がしてならない。明日のオテロはいい公演になることを期待したい。
ソプラノ:アマリリ・ニッツァ
テノール:マッシミリアーノ・ピザピア
管弦楽・合唱:フェニーチェ歌劇場管弦楽団・合唱団
合唱指揮:クラウディオ・マリノ・モレッティ
ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア娘」序曲
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」第1幕フィナーレ“夕暮れは迫り”
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」より“冷たい手を”“私の名はミミ”、二重唱“ああ、愛らしき乙女”
ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」より“ある晴れた日に”
ヴェルディ:歌劇「マクベス」より 合唱“虐げられた祖国”
ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」より 合唱“行け、黄金の翼に乗って”
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」より “誰も寝てはならぬ”
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」より 合唱“エジプトとイシスの神に栄光あれ”
(アンコール)
ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」~行進曲
ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」より 合唱“行け、黄金の翼に乗って”
1996年に放火によって完全消失したヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場。2003年に現在の劇場が完成した。現在の音楽監督は我らがエリアフ・インバルのはずだが、今回はチョン・ミョンフンとの来日である。
今日のガラ公演…結論から言うと、先日のシュトゥットガルト放送響と並んで、行かなくてもよかった公演の一つかもしれない…
母国韓国ではもちろん、わが国にも熱烈なファンが多いチョン・ミョンフン、私も彼の演奏は割と追っている方で、今まで30公演くらい聴いていると思うが、正直感激したことは意外なほど少なくて、今まで一番よかったのはフランス放送フィルとのカルメン、ロンドン響とのマーラー5番、東フィルとのブラームス=シェーンベルクのピアノ四重奏曲第1番、あとはN響とのいくつかのマーラーのみ。私にとっては、当たりが少ない指揮者になってしまっている。彼の颯爽とした指揮ぶりからすれば絶対に好きな指揮者の部類なのだが…
今日の演奏、チョンのプッチーニが全然プッチーニに聞こえなかった。乾いていてしっとり感もなければ、歌心もない。得意なはずのヴェルディも予想外にもったりとしていて、腹の底にずしりと響く切れ味がまるで感じられず、チョンのイメージの演奏ではなかった。
オケは予想通り、イタリアのオケらしく音が明るくはっきりしているものの、やや大味でアンサンブルはまあまあ。合唱はさすがに力強く聴き応えはあるが、「巧さ」で言ったら新国立劇場合唱団の方が上だろう。
私の席が1階の右手の方で、独唱2人の立ち位置が指揮者の左手だったこともあるが、独唱がやや聞こえづらく、オケに埋もれることがあったのが残念。いや、それを考慮しても、まあまあだったか…
独唱で一番よかったのは、「誰も寝てはならぬ」だったろうか。
最後のアイーダの合唱、正直言って、日本人ばかりで上演された新国立劇場の公演のほうがずっとヴェルディらしかったと思うのだが、これは私が単純に日本人だからそう思うのだろうか。
両端に配置された6名の日本人トランペット奏者によるアイーダトランペットは秀逸。
しかし、どうにもチョンの指揮が80%程度の力しか出してないような気がしてならない。明日のオテロはいい公演になることを期待したい。
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