神使(牛)・天神2 | 獨と玖人の舌先三寸

神使(牛)・天神2

●“牛”――
神使(しんし。つかわしめ)。
(北野天満宮由緒より)菅公(天神)は、承和12(845)年6月25日の御誕生であるが、この年は“丑歳”に当たり、且つ菅公の伝説には牛にまつわる話が数多くあり、牛にまつわる縁起が多く伝えられ、牛は天神の神使とされました。
中でも延喜3(903)年、大宰府で生涯を閉じられた菅公の御遺骸をお運びする途中、車を引く牛が座り込んで動かなくなったため、近習達はその付近の寺院、安楽寺に埋葬したのです。この故事により、境内各所にある神牛の像は臥牛(横たわった牛)の姿となっているのです。
獨と玖人の舌先三寸-110314墨田区向島、牛嶋神社
墨田区向島、牛嶋神社。
(ここの撫で牛は、肉体だけではなく心も治癒してくれると信仰されています。)

・菅公の出生年が丑歳。
・大宰府への左遷時、牛が菅公を泣いて見送った。
・菅公は牛に乗り大宰府へ下った。
・菅公には牛がよくなつき、菅公もまた牛を愛育した。
・牛が刺客から菅公を守った。
・菅公の墓所(太宰府天満宮)の位置は牛が決めた。
などなど、牛にまつわる伝承や縁起が数多く存在しています。これにより牛が天満宮において神使とされ、臥牛の像が決まって置かれています。
そしてほとんどが、“撫で牛”、“願掛け牛”として在ります。ご神徳は天神様ままです。農耕と豊饒、所によって子供に関するご神徳を謳っているようです。また一部で、商運、金運を謳っている所があります。
(思い出した言葉――なう。“商いは牛の涎”……関係ありませんね、多分)。

※読み方は“がぎゅう”が正解ですが、ふせうし、ねうしなどとも呼ばれるようです。
※菅公 = 菅原道真公。
獨と玖人の舌先三寸-湯島天神1旧。獨と玖人の舌先三寸-湯島天神2新。
※天神についてはmixiで“番猫 @不惜身命”氏も語っていますのでよろしければ「湯島天満宮(湯島天神、湯島神社) ・天神信仰 ・神使(牛) ・戸隠神社/」→ http://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000030339939&owner_id=32815602


※牛天神(文京区春日。北野神社。03/19mixiアルバム作成完了∠(`´)ビシッ)
獨と玖人の舌先三寸-文京区春日、牛天神1獨と玖人の舌先三寸-120302.文京区春日、北野神社
牛天神境内にある“なで石”(自然石)。
源頼朝は奥州征討の折、此の地で休息しました。
夢の中で、牛に乗られた菅公が現れ、願いが叶うことを告げたといいます。その後、ここに夢の中の牛に似た石を御神体とし(写真右)、大宰府天満宮より御魂を勧請しました。これが牛天神の始まりです(牛天神社と呼ばれていました。)。
なでると願いが叶うということもここが発祥の地だそうです。このねがい牛に願いをかけると願いごとが叶えられると、今日まで多くの人々に信仰されています。
社曰く「先ず願いを真心を持ってねがい牛の頭の部分を撫でさすり、心に念じつつ何事も唯々誠心誠意純真な気持ちを持って夫々なお願いをしてください。天神様は、聞とどけて下さるでしょう。」
(ちょっち文章ヘンだけど、その辺は…w)
社前に狛牛、境外に狛犬。
獨と玖人の舌先三寸-文京区春日、牛天神3獨と玖人の舌先三寸-文京区春日、牛天神2
境内に、芸能、豊穣、福の神の天鈿女命と、“地”にまつわる御神徳豊富な(足、旅、導き、開運ほか)猿田彦命を祀っている太田神社、高木神社があります。またこの2柱は夫婦であるため、恋愛成就、縁結びなどの御神徳もありとされます。
遠方からの参詣者も多数いらっしゃるようです。感じるところあらば、縁ありと感じられたら、どうぞ参詣ください。