己の欲せざる所は人に施す勿れ

最近の介護関係の箱モノの創設ラッシュは本当に凄いと申しますか…。

震災後の建物の取り壊しが一段落してきたことが拍車をかけているのか、その空き地にいつの間にやら、ショートステイやグループホーム、サービス付高齢者向け住宅、介護付・住宅型・健康型の各有料老人ホームやらが建っていたりして驚くほどです。

デイサービスも例外ではありません。まぁ、僕もその一人と言う事になるのでしょうが。

そしてつい先日、ウチの目と鼻の先にあらたなデイサービスが出来ると聞きまして。それはまぁ、ウチは構わないのですが。

どれについても需要は確かにありますし、周りから見たらウチも同じようなモノとして一概視されるのでしょう。

ただ、どうしてもその経営者様なりオーナー様なり業者様なりに申し上げたいのは、先日も書いたばかりですが、

「自分がそこに入りたい・住みたい・お世話になりたい」と本気で思っている運営状況にして頂きたいのです。

外側はともかく、特に中身が、です。

儲かるだろうとか必要だろうだとかで自分で作っておきながら、「自分は入りたくない」というモノが本当にいいものであるはずがないでしょう。それはすでに介護でも福祉でもないように思うのです。

お世話になるなら中身が大切でしょう。そこでお世話になるなら、心の通った温かみのある方々に見て頂きたいでしょう。その人財を本気で育て上げる気概がないのであれば、僕的にはもうこのラッシュをやめて頂きたいくらいです。

訪れるたびに「スタッフが変わりました」「介護者募集中」…あなたがお世話になりたいのは建物や物件の良し悪しだけではありませんでしょう?

そこを本気で考えて頂きたいのです。介護とは建物が手をかけるのではありません。人の手により実施されるものです。その人をいかに扱うのかは、建物の構造と同様、いや、それ以上に大切な要素と言えるかもしれません。

つまり、「入所なり入居なりされる人の事を思う」のであれば「そこで働くであろう従業者の事も思う」要にして頂きたいのです。せめて自分ならどうしてほしいと思うのか。それくらいの事は深く深く配慮して頂きたいのです。

ただでさえ、昨日の骨子決定の内容から見ても、今後の高齢者の負担増は避けられない情勢で、利用者も自然と淘汰されることは確実でしょう。マーケットが広いと信じ込んで自滅することは、経営側が被害をこうむるだけでなく、利用している側もそうなのです。

どうか今から参入しようとなさっている方に切に深慮くださいますようお願い申し上げる次第です。


~お読みくださいまして誠にありがとうございます~「おぢゃっこ倶楽部」


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