先日フェイスブックでこんな記事に出会った。
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今、私には願いと希望があります。
桃香の幼い死を伝えたい。そして、もう二度と私たち家族が経験した、残された家族すら壊されていくような、絶望や悲しみを味わう人たちを見たくない。
そのために、私たちのこの七年を多くの人に語ろう。あなたの大切な家族を守るために、どうか「桃香」を記憶に残してください。
さらなる希みは、「家族のため」から、もう一歩踏み込んで、医療にかかわる人たちに、桃香を知ってもらいたい。
そして、自身の診療のあり方を、命のことを見つめてもらいたい。
桃香は私たち家族に大きな悲しみを残しました。
その死によってたくさんの「心ない人」に出会うことにもなりました。
親不孝な娘?
いいえ、桃香はやはり親孝行でした。
私たち家族が絶望と孤独の中にいたとき、なんの見返りもない、むしろ自分の不利益になることとわかっていても、「真実」のために動き生きる人たちが少なくないことを知らせてくれたのも、やはり桃香なのでした。
早すぎる死ではあったけれど、桃香は悲しくてかわいそうな女の子ではない。
私たち家族の自慢の娘。
「桃香」は、これから多くの命を救うことになる。
おとうさんの希みは大きいよ、桃香。
「はじめに」より
目次
第一章 小児歯科医院「やまの」で起こったこと
19 お気に入りのワンピースを着て
21 ネットとタオルで抑制
24 すべての歯が治療対象に
27「やまの」の外観と診療室
28 治療にかかわった人たち
30 泣いて頭を振っていた桃香
33「チアノーゼが出ています!」
36 ICUで
40 理事長・山野への疑念
43 弁護士に相談したほうがいい……
46 桃香との別れ
49 たった一人の一夜
50 葬儀……家族の笑顔が奪われた
第二章 警察、弁護士との闘い
57 警察がやって来た
60 桃香は特異体質か?
62 司法解剖か病理解剖か
66「警察を信じていいんですね!?」
70 警察への失望
73 公安委員会に苦情の申し立て
76 医療過誤被害者は三度殺される
79 弁護士探し
82 弁護士を解任
86 信頼できる弁護士との出会い
88 先立つものは弁護士費用
第三章 岡歯科医師の決断
95 検察への電話
100 思わぬ展開
103 岡歯科医師の涙
108 歯科医師たちの協力
112 記者たちのアドバイス
第四章 裁判で明らかになったこと
119 刑事裁判が始まった
122「やまの」の診療体制
128 酸素ボンベも「指導」もなかった
132「教科書通りにやっている」はウソだった
135 「歯科医師のレベルが低すぎますよ」
139 チアノーゼを見逃された理由
142 これは医療はなく作業
145 意見陳述を前にして
148 過剰診療と練習台
151 蚊帳の外に置かれた遺族
154 患者本位の医療行為を
156 判決のとき
第五章 八尋光秀弁護士が語る 医療過誤事件の現実
161 警察への誤解
163 被害者の訴えは認められない
167「桃香ちゃんの事件」が裁判になった背景
169 医療過誤に無力な警察
172 きわめてめずらしい明瞭な判決文
174 大切な鑑定書と死亡診断書
178 裁判に期待できない現実
182 弁護士という仕事
185 問題解決の一つの方法として
189 弁護士を選ぶ時
第六章 内野博行歯科医師が語る 犠牲者を生む医療制度
195 事件の一報を聞いて
196 小児歯科医院「やまの」について
198 難しい一、二歳児の治療
202 窒息の可能性……
203 問われなかった過剰診療
207 「出来高払い」の歯科診療
210 過剰診療から子どもを守るために
216 終章 医療が変わるまで
240 示談書
267 判決文
出典 本も購入できます
http://www.japama.jp/cgi-bin/detail.cgi?data_id=246
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この事故(事件?)は、確かに知っていた。
また、この事故以前にも歯科治療中に亡くなったお子さんや
大人たちも数多くいることも知っている。
我々歯科医師は「ヒヤリ、ハット」という言葉で注意喚起を促されている。
これは、歯科医師に限らないだろう。
手術器具を頻繁に使う外科、劇薬を使うことのある内科やその他の医科とて
患者取り違えや薬局との連絡違いなどを考えればリスクの条件は同じだろう。
フェイスブックでは、予防意識の高い医師・歯科医師や、
食の安全や栄養に造詣の深い方々の、
「2歳児に虫歯をつくるのは親の責任」との厳しい意見も見られましたが、
果たしてそうでしょうか?
おやつや歯磨きに対して無頓着だった保育園側の理念レベルが低かったのか?
・・・このケースの場合、どうだったのかは本を読めばわかるでしょう。
私は読んでいませんし、敢えて読む予定もありませんが。
2歳児の尊い命を奪った、その犯人は、責任はどこに?
というような議論は警察や裁判所で散々展開されたのでしょう。
きっと、歯科医院にも警察にも調査機関にも裁判所にも
わからない本質があると思うのです。
きっと今後も医療機関で命を落とす、後遺症が残る、遺恨が残る、
というような事は、形をかえつつも後を絶たないと思います。
皆さんならどう考えますか?
「自分はまさか歯医者で死ぬことはないよ(笑)」
って思うでしょうね。
先日のボストンマラソンを見ていた人もそう思ってたでしょうね。
「まさかマラソン見てて真後ろで爆発なんて・・・」
・・・・この記事、長くなりそうなので次回に持ち越しますね。
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