教育と貧困 | 希望ある未来へ~山内卓オフィシャルブログ~

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生まれ故郷である八戸市を中心に活動する山内卓(やまのうちたかし)の日々考える事などをUPするブログです。

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 昨日の夜、日本テレビ系番組7daysの中の、池上彰さんの「教育の今を考える」というところで、ネパールの貧困と教育について取り上げられていました。ネパールでは少女限定の【カムラリ】という児童労働があり、7~8歳の子供たちが年間3000円~5000円の債務によって奉公をする、その結果教育を受けられないということが現状としてなお存在するそうです。違法であっても特に罰則規定はなく、雇い主側には取材すらさせてもらえなかったというのが印象的でした。


 ネパールはカトマンズ周辺の観光産業のイメージがあると番組の中でも言われていましたが、国民の70%が1日2ドル未満で生活をする貧困層にあたるということで、想像以上に格差のある国なのだと感じました。その要因にはやはり上記のように、教育を受けられない層の子供が大人になって、その子供がまた連鎖的に貧困となり世代を越えて循環してしまうことが大きいと感じます。


 現代の日本ではここまで顕著な差は見られないと思いますが(奉公に関しては『おしん』が引き合いに出されていましたが)、やはり地域ごとの教育格差、そして所得格差は存在すると感じます。全国的に見れば私の住む青森県もデータ的にだいぶ改善はされて来たように思いますが、私たちの世代では進学率が全国最下位を争っていた時期もあったと記憶しています。そして青森県内での格差も、以前聞いた話では特に「上北・下北・西北」の三北地域が中学校5教科の平均点と所得が連動して低くなっているというデータがあるそうです。


 以前、私が一斉授業の塾で非常勤講師として働いていた時に、評論家・和田秀樹氏の講演が催されたことがありました。裏方として手伝いながら講演を聴いていましたが、親の年収と子供の学力に相関関係があるとの内容が非常に強烈に印象に残っています。その後、自分が教えている時も、高校の英語の教科書でもChild Laborが取り上げられていることを知り、以前よりもこういった問題に対する意識というのは、一般的に認知されて来ていると感じています。


 私も地方の公立高校出身ですから、大学受験時も都市圏の中高一貫の私立高校などと伍していけるのか、非常に不安に感じていた時期もありました。不安なまま実際に受験・進学してみると、もちろん飛び抜けている人もいましたが、個々の能力として特に格差を感じたこともそれほどなかったように思います。それは自分が塾講師として教えていた時も、個々人のもともと持つ能力というものは地方圏であっても、都市圏であっても、(もちろん個人差は地域ごとにもありますが)それほど無いと感じていました。ただ、やはり教育を受けられる機会、そして教育に対する親や個人の意識の差に因る部分が大きいのではと思います。


 こういった意識の格差を無くす、そして教育の内容の拡充と平等な機会を、未来を創る子供たちの為に整備する必要があると思います。私の中の政治の大きな二本柱が財政と教育だということは一番最初のブログ開設の回にも述べました。特に青森県は県民所得が低いことが課題に挙げられる県でもあります。教育の面からの取り組みは断続的に訴えて行かねばなりません。そして所得の向上、雇用の増加に繋げていけるように、青森県を【住みたい県】、【帰って来たい県】にして行きたいと心から思います。地域の活性化は日本の活性化に結びつくと信じながら、こういった問題意識を持って活動を続けて行きたいと思います。





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