南イタリア、マテーラにて。 | 在英邦人、でも心はキューバ

在英邦人、でも心はキューバ

期間限定、シャンハイ在住。
英国&ニッポン共に年2回ペースで里帰り中。



話すと長くなるけれど、がんばって要約すると...

5月で有効期限が切れる航空会社のマイレージがあって、
それは上海からヨーロッパを往復できるマイル数で、
せっかくだから無料の航空券にかえたいけれど、
ついこのあいだ日本に帰ったばかりだし、
今年はできればまたキューバに行きたいし、
今回はチケットとして使うのは無理っぽい、
なにかのバウチャーか商品に交換しようと思っていたところ、
我が家の英国人にまた出張の予定が入って、
6月は3~4週時間は帰ってこないということがわかって、
急遽、イタリア行きを決めた。
(ドバイ経由 by エミレーツ)

トスカーナやミラノ周辺には英国からも定期的に通っていたけれど
南の方にはもう10年以上行っていなかったこともあって
今回はローマを拠点に、南イタリアを旅することに。

そして、今、バジリカータ州のマテーラに滞在中。




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マテーラの旧市街。



ネットでざっくり下調べはしていったけれど、
ガイドブックも地図も持たない、ぶらりひとり旅。
(地図は現地で調達派。)

ローマから乗った夜行バス(なぜか途中で1回乗り換え)が
マテーラの新市街に着いたのは、人影もほとんどない土曜日の朝。
道路標示にしたがってぶらぶら歩いていったら
旧市街へは無事たどり着いた。
でも、街全体が遺跡のような「サッシ」のなかの
どこかにあるはずのホテルの位置がよくわからない。
ツーリストインフォメーションもまだ開いていない時間帯。




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チェックインにはまだ早いことはわかっていたけれど
予約済みだし、とにかく荷物だけ先に置きたくて
道でゴミ出しをしていたおじさんにたずねてみたら、
ホテルがあるのはこんもりとした丘の反対側で
荷物を持って歩くにはちょっと距離がある、とのこと。
そして、ちょうどそっち側に行く用事があるから
少し待ってくれるなら車で送ってあげるよ、と、
予想外の答えが返ってきて。。。

観光地で親しげに近寄ってくる人には一応の警戒心はある。
でも今回声をかけたのは、わたしの方。
ありがたくお言葉に甘えることに。

まあとにかく入りなさい、と家の中に招かれて、
美味しいコーヒーを入れてもらって、
君はジャポネーゼかい、
僕の息子は今仕事でチーナに住んでいるんだよ、
「シャンガイ」
(上海、のこと。Shanghai の「h」を発音しないから!)だよ、
といわれたときのわたしの驚き!
ちょうどそのときその息子さんから電話がかかってきたという
神がかり的なタイミング!
不思議な力の存在を感じないではいられない。
(連絡先をきいたから、息子さんとは上海で会う予定!)

キューバを旅するとよくこういう展開になるけれど
南イタリアもそうだった!
そしてこのキューバ的な展開には、さらに続きが。

実はこの親切なおじさん、長年アルゼンチンタンゴを踊っていて
定年退職後(元教師)の今は仲間たちに教えてもいるという
セミプロダンサーだった。。。

そして、今夜の予定は?、ときかれて
仲間と踊りに行くんだ、よかったら一緒においで、と
誘われて。

モチロンついていきますとも!


...というわけで、
知らない街の知らない空間で
タンゴ(もどき)を踊ることになったわたし。




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まわりはみーーーんなイタリア人。
タンゴは初心者です、踊れません、といっても
放っておいてはもらえない。
教えたがりのイタリア人に囲まれる
怪しいイタリア語を話す外国人、という
自分の姿を客観視するとおかしくて笑いがこみあげてくるし、
ここまでやってくることになったその成り行きも
現実感がなさすぎる。

もう、これだから、旅は、やめられない!




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会場はマテーラから田舎道を車で30分ほど、
お隣のプーリア州の、ジョイアデルコッレ Gioia del Colle 
という街の、そのまた郊外の、古い館。

周辺に住んでいるのならともかく、
観光客はまず行かないんじゃないかと思う。。。

マテーラにはどれくらいいるの?と聞かれて、3日間、と答えたら
え、ツーリストなの!?とすごく驚かれてしまった。


.......


戻ってきたのは午前4時。

マンマミーア!




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マテーラの夜景。


南イタリアにて。