戦前の駅舎復元へ―沖縄 | 一水会活動最新情報!

戦前の駅舎復元へ―沖縄

沖縄県与那原町が、昭和20年の沖縄戦で失われた沖縄県営鉄道の与那原駅を、


その所在地である旧JA与那原支店跡地にて復元することになりました。


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(上は戦前の沖縄県営鉄道の路線図)


現在、沖縄県にはモノレール路線を除いて、鉄道は存在しません。


しかし戦前には、沖縄県にも「沖縄県営鉄道」と呼ばれる鉄道会社が存在していました。


沖縄県営鉄道は大正3年(1914年)に那覇-与那原間で営業を開始。


与那原駅の駅舎は昭和6年には、同鉄道の駅舎としては初めて、


木造から鉄筋コンクリートへと建て替えられました。


しかしながら、昭和20年の沖縄戦の結果、与那原は灰燼と化し、


与那原駅の駅舎も砲弾を受けて、骨組みや壁の一部が残るのみとなってしまいました。


それでも、与那原町はそれらを生かしつつ昭和32年に増改築を行い、町役場としました。


建物は昭和50年からはJA与那原支店として利用されるようになりましたが、


同支店は昨年に移転、これを受けて与那原町は町民からの要望も踏まえて、


観光の拠点整備や歴史・文化の継承、将来のLRT(新型路面電車)誘致などを目的に、


同地に戦前の駅舎を復元することを決定しました。


与那原町は、沖縄県営鉄道の営業開始からちょうど100年の節目に当たる


平成26年(2014年)に旧駅舎を復元する予定です。


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(写真は戦前の与那原駅の様子)


沖縄県は、昭和20年の沖縄戦において、多くの民間人の犠牲者を出すとともに、


県内の多くの土地が焦土と化すという、極めて凄惨な悲劇を経験しました。


与那原駅の駅舎が破壊されたのも、沖縄戦における数多の悲劇のうちの一つです。


しかし今、与那原駅は戦前の本来の姿を取り戻そうとしています。


本ブログでは以前、東京駅の復元工事について取り上げたことがあります


かつて戦争で破壊された戦前の駅舎が、こうして平成の現代に甦るというのは、素晴らしい事です。


復元された駅舎は、地元の人々にとって「郷土のシンボル」と呼べる存在となることでしょう。


復元される与那原駅が、与那原町の顔として地元の人々から愛される存在になることを願います(F)。


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■第138回一水会フォーラム


日時・平成25年6月10日(月)/18時30分開場・19時00分開会


演題・「昨今の経済動向の分析」


講師・植草一秀先生(経済評論家)


場所・ホテルサンルート高田馬場 3階会議室


会場整理費・2,000円(機関紙「レコンキスタ」最新号込み)