松下幸之助[一日一話]

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2月25日
七十点以上の人間に

 完全無欠な人間などあり得ないと思う。だから、お互い人間として、一つのことに成功することもあろうし、ときにはあやまちもあるだろう。それは人間としてやむを得ないというか、いわば当たり前の姿だと思う。

 しかしあやまちと正しいこととを通算して、正しいことのほうが多くなるような働きなり生活を持たなければ、やはり人間として、望ましい姿とは言えないのではなかろうか。

 かりに自分を点数で表わすとどうなるだろう。三十点のマイナス面はあるが、少なくともプラスの面が七十点ある、というようなところまでには到達するようお互いに努力したいものである。
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