温泉を読む~泉質~ | 子分日記 ~時々親分~

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東京都大田区蒲田にある、4代続く老舗銭湯のブログです。

主に子分(従業員)である私が、なにげない日常からしょーもない話、銭湯、温泉のお話を書いていく予定です。

時々親分(社長)が現れるかもしれません。

こんにちは、子分です。


8月に入ってようやくセミが鳴きだしたような気がします。

猛暑なのか冷夏なのかよくわからない今年の夏です。



前回は温泉分析書の数字の話でした。

今回は泉質と適応症の話をします。



温泉っていうと泉質は何か?みたいな話に、すこしかじった人の話だとよくなります。

一言で言うと、その温泉に含まれる主要成分を書き表したものです。

表記法にルールがあり、


特殊成分-陽イオンの主要成分-陰イオンの主要成分


と表記されます。


改正湯の黒湯の場合を見てみましょう。


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陽イオン、陰イオンの成分のなかで多く含まれるものが泉質になります。

上の分析書を見てみると、

陽イオン…ナトリウムイオン

陰イオン…炭酸水素イオン

ですね。

特殊成分は規定値以上含まれていないので、ナシです。


ということで泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉となります。

ざっくりですが、泉質に書かれているものが多く含まれている成分!ということで基本的にはOKです。



※ざっくりじゃなくてしっかり知りたい!というかたは、票の右端、ミリバル%という数値を見てください。

私自身ミリバルという言葉の意味がよくわかっていないですが、このミリバル%が20%以上だと泉質名に載ってきます。

ミリバル%の数値が高いほど左側に書かれるので、陽イオン、陰イオン、それぞれで左端にある成分が主要成分となります。


適応症は温泉分析書別表に書かれています。


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ナトリウムと炭酸水素がもたらす効果は【浴用の適応症】に書かれている泉質別適応症です。

きりきず、やけど、慢性皮膚病です。

そんだけ!?という感じでしょうか。医学的に認められているのはこれだけなんです。これ以上のことは謳うことができません。美肌効果とは言えないんですね。


次回はこの温泉分析書別表のお話をしたいと思います。