45億年前、できたばかりの月は、地球からみて現在の12分の1くらいの距離を回っていました。
海ができたのはこれよりも少し後のことですが、当初は潮の満引きは壮絶なものでした。
距離が12分の1だと、引力は12の自乗、つまり144倍だったという計算になります。
誕生当初の海には、少なくとも現在の100倍以上のエネルギーで潮の満引きが行われていたはずです。
現在の地球では、海が最も荒れるのは、台風による大嵐でしょう。
しかし、当時は、月の引力で生じる潮の満引きで、こんなものとはまったく比較にならないくらい、すさまじい大嵐が常に起きていたのです。
こうして地殻は潮の流れで削られ、また大陸にまで海水が押し寄せた結果、ナトリウムが一気に海に溶け出すこととなったと考えられるのです。
このように、生命を育む塩水という海の環境は、月が地球のすぐ近くを回っていたためにもたらされたものだといえるのです。・・・
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