【読書】「仕事を任される人」になる5つのルール / 池田千恵 | THE ONE NIGHT STAND~NEVER END TOUR~

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「40歳からの〇〇学 ~いつまでアラフォーと言えるのか?な日々~」から改題。
書評ブログを装いながら、日々のよしなごとを、一話完結で積み重ねていくことを目指しています。



「逆襲の仕事術」
最初はそんなタイトルにしたかったと池田さんはおっしゃっていましたが、このタイトルでもよかったんじゃないか、と思わせてくれる内容です。

の中でも、過去のダメダメぶりを率直に書かれていましたが、今回はまさにそこに焦点をあています。かつて「ダメダメ社員」だったという池田さんが、何を学び、考え、どう乗り越えてきたのか、そのためにしてきたことが書かれています。

『できない自分をまず認め、そこからどう這い上がっていくかに狙いを定めたのです』(p21)

すべて自分が経験してきたことだと言われるだけあって、わかいやすいし、
「これなら自分でもできるかもしれない。やってみよう」
と思わせてくれるます。

<目次>
プロローグ この「5つの力」であなたは這い上がる
第1章 上司やお客様に満足してもらうーコミュニケーション力
第2章 すぐに取りかからない。まず考えるー段取り力
第3章 問題点を“見える化”するー現状把握力
第4章 「やりたい!」をセーブしないー素直力
第5章 目的意識をハッキリ持つー自己実現力

20代の若い人に読んでほしい、と思いました。もしかしたら今すべてがわからないかもしれないけど、一部でもいい、「そうなんだ」と思えたところから少しでもいいから実践してほしいな、と思うのです。

というのも、一読して胸が痛くなったからです、僕は。心当たりがあることが多すぎる(苦笑)本当に昔の自分に読ませてやりたい。ろくでもない社員だった20~30代の自分がこれを読んでいたら少しはマシになっていたのではないか、と思えます。

いまの年齢になれば、ほとんどのことに気付いてはいます。知識として知らないことはない。こうしたほうがいい、ということはほとんどの人は知っているはずです。

それでも、もし部下を持つ身であるなら、昔の自分を顧みつつ、いまの若手がどんな悩みを抱えているのか、それを知って彼らとの接し方を考えるきっかけとしても読めると思います。

さらに、知っているからすべてできているかは別問題。そのためのチェックとしてひと項目づつ丁寧に、現在の自分に引きつけて、考えながら読んでみるといいのではないでしょうか。

たとえば

『情報は自分から取りに行け』(p59)

という項目があるのですが、、、

若いころは
「上が何も教えてくれない」
と裏で愚痴をいっていましたが、ある程度上のポジションになってくると今度は、
「若い奴は相談に来ない」
と言い出したりします。そういう人をたくさん見てきました。でもそれではダメだろうという気がしています。

自分が若いころのことを考えれば
「報・連・相は上司から」
くらいのつもりで若手と付き合わないと仕事上のコミュニケーションが取れないのではないかと思うのです。

そして、この本は最大の共感ポイントは次の一節です。

『私のモチベーションアップの原点は「今に見てろよ」です。何をやってもうまくいかない自分から一発逆転をしてやる!私をバカにしたあんな人、こんな人を見返して、「ほらね」ってほそく笑んでやる!というドロドロとした思いからのスタートしたのです』(p179)

「僕のモチベーションの源泉は復讐心ですよ」
とFacebookに書き込んで池田さんと意気投合したことがあるのですが(笑)
本気でこう思っています。かつて病気になるまで僕を追い詰めた人を見返してやる、というのが今の僕のスタートですから。もちろん、復讐というのは、相手を殴りに行くとか足を引っ張りに行くとか、そういう話ではありません。ただ、僕を手放したことを後悔させてやりたい、という一念でした。

それが悪いことだと全然思わない。それを「自分の至らなさを気づかせてくれて感謝だ」なんてきれいごとでまとめると、僕の分裂症になってしまいます。だとしたら、はっきりと「復讐したる」と思い定めて頑張ったほうがいい。ただ、時間を経て、自分なりの結果が出せいるようになると、そんな復讐心はどうでもよくなります。やっていることに別な目的を見出すことができたから。

最近は、そうした復讐心が全く起きない、とは言いませんが(笑)長続きはしないです(笑)せいぜい1か月。

ドロドロした感情に蓋をするのが良くないのだと思っています。自分の中に湧き上がった感情はキチンと受け止める。そしてそれを原動力にできるなら、そうして前に進む。進んでいくうちに感情は収まり、多くの場合、浄化される。そんな流れが起きるのだと感じています。


本気で誰かを見返したい、絶対逆襲してやる、いまのままでいたくない、と思っているなら、それをいい形で進めることができるようなきっかけをくれる本です。読んでみて、ひとつでもふたつでも実践してみてください。きっと人生が開けてきます。