国際NGOの一員としてＴＰＰの18回目の交渉（マレーシア）に行き
情報収集してきたNGO「アジア太平洋資料センター」の事務局長・内田聖子氏に
出演いただき、交渉の様子について話しています。
内田氏は16回目のシンガポール、17回目のペルー リマの会合にも
参加した方です。
・ＴＰＰのルールは、29章ほどあり約半分（14章）は確定している。
・農業の5分野（米、牛肉等）に含まれる品目は586品目あり、これを全て守る
事は到底ありえない。
・ＴＰＰは交渉参加する前に秘密を保持する契約書を書かされ
国がどういう主張したかさえも教えることはできない。
・ルールが決まり、国会で承認する際にＴＰＰは一括採択方式なので
丸ごと飲むか飲まないかの二択しかない。
要は、ここの部分は飲まないとかいうのはできない。
と発言しています。
7分ごろ
「水野晶子氏 : 3年で18回やってきてて、であと何回ぐらいで終わるんでしたっけ？
内田聖子氏 ： これはまだ読めないですけど、一応目標としては今年、年内。
水野晶子氏 : そうか あとわずかで可決。そこで日本が入って
決まっている事もかなりある風にいわれているんですか？
内田聖子氏 ： その協定の全容というのが、あの分野も多いのですが
だいだい章でいうと29章ほどあると
水野晶子氏 : 29の章だてがある。
内田聖子氏 : その内の14くらいは、もう文言が確定をしているといわれているんですね。
水野晶子氏 : 平野さん、29の章の内14というのはもう半分が確定
平野幸夫氏 : そうすると特に国内で反対が強い農業の５分野ですか
これはもうどこまで進んでいるのか？まったく情報はないですよね。
内田聖子氏 : そうですね。ただそれぞれ個別に2国間でも交渉は
進んでいて、確かにあの可決にはまだまだ至っていないのは事実です。
ですからそれをもって余地があるといっているんだと思うんですが
あの～5分野ということについてですけれども
水野晶子氏 : 米、牛肉などですね。
内田聖子氏 : そうですね。みんな5分野、5分野というのでてっきり
5つしかないとつい思いがちなんですが、実はそこに含まれる品目数でいうと
なんと586もあるんです。
水野晶子氏 : 586もあるんですか
内田聖子氏 : 加工品や調製品と呼ばれるですね。例えばお米だったら
お米そのものはもちろん入りますが、おせんべいとかですね
おもちとかですね。いろんなその加工品もお米という品目に
含まれる分野に含まれるんですね。それの線引きという物が
日本政府は一切していないわけです。
つまり586は全部守れるというのは、到底ありえないので
あの具体的にはそう言っていく品目という物が、当然出てくるわけなんですが
今までこれをあいまいにして来ているんですね。
なので、5分野といってもですね。たいへん複雑であって
そこで余地というのは、若干生まれてくるとは思いますけど
交渉の余地はですね。ただ全部守れるという話は到底ありえないわけです。」
10分18秒ごろ
「内田聖子氏 : 今回、日本が入りましたけれども、遅れて入る国は
どこもですね。まぁ全部の国がそうですけど
秘密を保持しますという契約を他国と交わしてからでしか
入れないんですね。
水野晶子氏 : 秘密を守りますと
内田聖子氏 : はい制約書を最初に出せという話です。
日本も当然23日の昼前にその手続きをしました。
そうすると、ＴＰＰというのは本当に秘密主義が徹底されていて
もう全然何も言えませんという風に日本の農業団体や経済界の団体
来てましたけれども、そういう方々にも日本政府は、いえないという
説明しかできなかった。なぜならば、秘密を保持する契約があるからと
だから今後、今の品目にしてもですね。どこまで譲るとか
あるいは日本政府が、こういう主張していますと
そんなことですらも言えないというんです。」
12分18秒ごろ
「平野幸夫氏 : これ最終的には、国会の条約ですから承認
得なきゃだめですよね。
内田聖子氏 : そうですそうです。
平野幸夫氏 : その時に全部開示できるかどうか怪しいですね。
内田聖子氏 : いやさすがにその時は。国会、議員が判断する
ことになりますから、さすがにその時は全容は出てきますけど
ただそこまでに至ってしまえば、あの～ ＴＰＰの場合は
一括採択方式といって、もう丸ごと飲むか飲まないか
水野晶子氏 : 一括採択方式なんですか？
内田聖子氏 : そうなんです。
水野晶子氏 : ここの部分は飲まないとかそういうのはないんですか？
内田聖子氏 : ありえないです。
水野晶子氏、平野幸夫氏 : 結論が出てますね。」
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