瞳孔の大きさの揺らぎは、恋愛にも利用されています。
男女ともに、目の前にいる人が、どうでもいい人だと思うと、網膜を休ませるために、瞳孔は小さくなります。
しかし、恋をしていると、相手のことをよく見ることが子孫を残す上で重要なので、網膜を酷使してでも瞳孔を大きくします。
実際、ほとんどの男性は、女性のヌードを見ると、瞳孔が自動的に大きくなります。
また、お気に入りのアイドルと握手をすると、ファンの方の瞳孔は、ものすごく大きくなっています。
さらに人間の脳はよくできていて、眼の前にいる人の瞳孔の大きさから、無意識のうちに自分への感情を読み取っています。
眼の前にいる異性の瞳孔が大きいと、きっとこの人は自分に気があるんだと心の奥底で感じ取り、だったら自分も相手に好意をもとうとするのです。
だから、瞳孔が大きいと異性に好かれやすいので恋愛では有利です。
少女漫画のヒロインの目が大きく描かれるのは、正確に言うと、この効果を狙ったものです。
好きな異性をじっと見つめることを、世間では「ラブラブ光線」と言われることがありますが、実はこの効果を影で支えているのが瞳孔の大きさなのです。
だから、いくら相手を見つめ続けても、あなたが本音ではどうでもいいと思っていたら、瞳孔は小さくなっているので、効果は半減です。
もっとも、中世のヨーロッパでは、貴婦人の間で、薬を使って強引に瞳孔を開くという荒業が、幅広く行われていました。
朝鮮朝顔という植物の実からとった汁を目に垂らすと、瞳孔が開きます。
そこで、パーティーなど人前に出るときは、これを使用したわけです。
西欧人は虹彩の色が黒ではないため、瞳孔の大きさがわかりやすいので、こうした必要性が生まれたようです。
こうした用途で使われたため、朝鮮朝顔は、西洋ではベラドンナと呼ばれています。
これは、イタリア語で美しい貴婦人という意味です。
もっとも、朝鮮朝顔は毒性が高いので、決してマネはしないようにしてくださいね。
詳しくは、5月17日に発売の「世界は「ゆらぎ」でできている、宇宙・素粒子・人体の本質」よの175ページから185ページくらいをご参照ください!
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