本日、「ニューホライズンキャピタル株式会社有志」にて、僅かばかりではありますが、日本経済新聞の義援金窓口を通して日赤に義援金を拠出させて戴きました。本来、このような話は静かにするもので、ブログに書くようなことではありませんんが、以下の話をさせて戴きたくて敢えて書きます。


あの阪神淡路大震災の時のこと。私はまだ若い社員でした。


当時私が勤めていた銀行のロンドン支店で義援金を集めることになりました。給料も決して高くなく、子どもと住宅ローンを抱えた海外生活で出費も嵩んでいた頃でした。それでも皆、若干奮発して、各々、日本円にして5000円くらいの金額を出しました。しかし、その時、支店長が絶望の気持ちを顔に浮かべながらこう言いました。


「君たち、月に1回くらいは飲みに行っているだろ。家族で外食もしてるだろ。その時幾ら使っているんだ。それらの1か月分も出せないという心の貧しさに呆れる」


・・・一言も返せませんでした。

こういう時に人間の品性というものが問われていると気付いた出来事でした。お金の多寡の問題ではありません。各自が自然に「自分が痛みを感じる程度」の貢献をする気持ちになれるかどうかという問題なのです。そうでなければ、被災地の痛みなんて、これっぽっちも感じることは出来ないでしょう。