JA改革案まとまる | 山田としお オフィシャルブログ Powered by Ameba

JA改革案まとまる

【JA全中は一般社団法人へ】


 JA改革の具体策が決まりました。と言っても、「JA改革」というよりも「JA全中改革」、もっと言うと「JA全中はずし」ということでいいのでしょう。


 自分が38年間務め、今も係る大事なJA全中の大幅な改編が決まりました。本当に残念です。もっと議論がなされ、政治的にも何らかの知恵が出せるものと期待していましたし、多くの皆さんからもご心配いただき、応援もいただいていたのに、突然終わってしまいました。


【監査は、選択制へ】


 と言って、私が無茶な要求を抱えていたわけではなく、JAやJA全中をとりまく環境は理解していたつもりですし、現下の状況で実現しうる案だとも考えていましたが、そうなりませんでした。


 私の案は、総理はじめ官邸の強い意向の中で、昨年6月に党がまとめた「中央会は自律的な新しい制度に移行する」との観点から、JA中央会は一般社団法人化するとしても、JAの監査は、農協法で一定の規定を行ったうえで、一般社団法人化するJA中央会がそのまま引き継ぎ、JAはその監査か、それとも公認会計士法による監査法人監査の「選択制」とするものです。重要な関係者にも働きかけていました。しかし、この方向は実現せず、JA全中は、農協法に一定の移行規定は定められるものの、農協法から外れた一般社団法人となり、監査事業もJA全中から外されて、公認会計士法に基づく監査法人になり、JAは、そのJA系の監査法人の監査か、その他の監査法人の監査を選択できることとされました。


 監査事業を外されたJA全中は、これから代表機能や総合調整機能を果たすことになるとされているものの、きちんと存在を示し、役割を果たせる組織にできるのかどうか。また、切り離しとなった、業務監査も行うJA全国監査機構は、JAから選択してもらえる監査法人としての体制を作り得るのかどうか、大きな苦労を抱えることになります。


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