日露文化フェスティバルの開会式、あわせて日本ロシアフォーラム2015に来日中のロシアのナルイシキン国家院議長は昨日、安倍首相を表敬した。

昨年はウクライナ問題が起き、官邸は動かなかったが、今年は安倍首相の判断で実現したと報道関係者は語っている。

日露関係の発展を考えるなら当然、当たり前のことである。ナルイシキン議長は、前職は大統領府長官であり、いつでもプーチン大統領にアクセスできる立場にある。

安倍首相が日露関係の改善、発展を考えていることはナルイシキン議長に短時間でも会ったことでプーチン大統領の胸に入ることだろう。

6月7・8日、ドイツでG7首脳会議が行われる。ここでメルケルドイツ首相とよく相談してロシアへの経済制裁解除等、日本がリードして行くことがポイントである。

日米首脳会談でも日本の立場はオバマ大統領に伝えている安倍首相である。更に行動で示すことが大事だ。

安倍首相が歴史に大きく名を残すチャンスが到来してきた。国益の観点から自信をもって取組んでほしいものである。

今日の東京新聞25面「本音のコラム」、佐藤優さんの「沖縄県知事の琉球語」は大変勉強になった。全文紹介したい。

17日、那覇市で行われた「辺野古新基地阻止」県民大会に参加した。主催者発表では3万5千人だが、スタジアムの外野席まで人が埋まっていたので、主催者発表より多くの人数がいたと思う。

この県民大会で、翁長雄志知事の求心力は一層高まった。それは、翁長氏の琉球語の力によるとことが大きい。翁長氏はあいさつで、「どうか、日本の国が独立は神話だと言われないように安倍総理、頑張ってください。うちなーんちゅ、うしぇー、ないびらんどー」と述べた。「沖縄人をなめるんじゃないぞ」という意味だが、琉球語は敬語と丁寧語の表現が豊富なので、捨てぜりふのようにはならない表現を翁長氏は選んだ。

「うちなーんちゅしぇーてぇーないびらんどー(沖縄人をないがしろにしてはいけませんよ)」「うしぇーらんけー(みくびるな)」と投げ付ける言い回しを避け、諭す響きがあった。

沖縄の民意を無視し、新基地建設が「唯一の解決策」と言いはやす安倍晋三首相と沖縄に基地を押し付けて平然としている本土の「人ごとの論理」

を改めるよう促す意味合いがあろう(18日「琉球新報」社説)

これから沖縄では、国家公務員を含め、あらゆる人々が、現在、いる場所で、辺野古新基地建設を阻止するために抵抗を強化する。

言葉の使い方で受け止めが全く違ってくる。

私は翁長知事の発言は「沖縄を見くびるな」という意味で受け止めていたが、今日の佐藤さんのコラムで納得である。

やはり佐藤さんは知の巨人である。