この日はある川沿いの震災で壊れた建物を住処としている黄色猫ちゃん2匹を保護する覚悟でいつもより1時間早く出る。
だるたにあんさんはいつもは別の曜日に通っておられるおだが、捕獲器の扱いも慣れない私の応援にこの日に出て下さる。
まず、結論!
ジャーン! お目当ての猫ちゃん!! 保護成功!!! 写真は翌27日に我が家の二階で!!!! まだ落ちつかずビビっている顔色。この時期が一番辛い。「あのままにしていたほうが幸せだったろうか? 慣れて平安の日々を送れるようになってくれるだろうか?」とこちらもまた心はビビリビビリなのだ。
でも、今日は頭も背中もなぜさせてくれた。顔色も穏やかになってきた感じ。これを書いている今は、テーブルの下のベッドでぬくぬくとぐっすり。
ただ、楢葉で肩寄せ合って何年も生きてきた仲間か兄弟(多分兄弟)が恋しいはず。
必ず連れてくるからね。約束は守るよ。
というように、成功したように見えるが、実は半分、いえ三分の一の成功なのだ。
実はこの日、朝、だるたにあんさんと約束の場所に着いたらすでにだるさんは来られていて、「猫ちゃん、いるいる!」「え! じゃすぐに捕獲器を!」と私の車に積んできた二台の捕獲器を道路に出し、二人でしゃがんでああだこうだどうだそうだと言いながら焼きかつをやだるさんの手料理のゆで鶏肉をほぐしたり並べたりして、まずは、一台を猫の居場所のすぐわきに置く。
この時、我らのすぐそばに置いているのに関わらず、我らはもう一台のしかけをしようとそこにしゃがんでまたああだこうだどうだそうだと捕獲器をいじる。
どうもうまくいかない。
二人で「難しいなぁああああ??????」とガタガタギシギシやって、「あら、これ底と上が反対よ」とだるたにあんさんが気付く。
ひっくりかえりそうになりながら、正しく置いてやり直し。
「やっぱり頼りない私たちよねぇえええ」と言いながらもなんとか準備出来、「これはどこにおこう」と言ってる間に、何気なさそうに先においてほうをのぞいただるたにあんさんが、「あー! 入ってるー!!!」
なんと、私たちがすぐそばで次の台をわーわー準備している間に黄色の尻尾長の猫ちゃん入っていたのである。
↓不鮮明だが捕獲器ごと車に入れられたキーボー。(この時点でこの名前を思いついた)。
さて、このあとである。
私はこの地点で一年以上前から同じような色合いの黄色の尻尾長と尻尾短を何度か見ていた。
最近解体や整備でいついて場所を追われた二匹が心配だったのだが、ある程度慣れてきていたこお猫ちゃんたち、だるさんも私も追われた場所から少し離れた被災家にごはんを置き、その時猫がいたら、「これからここに置くよ」と言い聞かせていたところ、行くたびにそこに顕われるようになっていたのだ。
ただ、私は、尻尾短のほうが、なんか前に見た時と違うなあと感じていた。身体の黄色が色が濃い。そして尻尾が短い二は短いのだが、うさぎのように丸く短いのではなく、尻尾が折れ曲がって短く見えるのである。
だが、自信はないのだ。いつも瞬間瞬間しか観れないので、『二匹いるんだから、前の二匹と同じなんだろう』と思うようにし、今回の捕獲は最近見た二匹のつもりでいたのだ。
だから、一匹のキーボーを車に乗せたあと、ようどお昼時でもあり、だるさんと二人で、道路の土留めに腰をおろし、昼食をいただきはじめた。
食事をしながらおしゃべりをし、視線は前方のキーボーがいついていた家のほうにむけていた。
すると! 右手の広い道路の先の川土手のほうから、一匹の黄色い猫ちゃんが、ぐっと前をみつめてほどほどのスピードで、捕獲器をしかけてある方の壊れた家に向かっているようだ。
尻尾はうさぎのように丸く、黄色だ。
「あ、あの子、この一年前ぐらいから保護したことと一緒にいた子だ!!」と私は確信を持って言う。
ということは、最近みかけていた尻尾の曲がった毛色の濃い子、含めて、少なくとも三匹いたんだ! ということである。ややや!
とりあえず、今置いてある捕獲器に入ってくれますように、と、私たちは食事を中断し、そおっと置いた捕獲器が見える小さな川を挟んだ少し高い位置に移動し、様子を見ることにした。
下が置いてある捕獲器。
実はここでとんだ失敗となった。
川土手から戻ってきた尻尾短の猫ちゃんは、捕獲器に入ったり出たり! そして置くまで入った風なのに、なんと、蓋はしまらず、猫ちゃんは消えていたのである。
よく調べてみると、捕獲器は、踏み板に猫が乗ると、入口がガシャン閉まるようになっているのだは、踏み板を押してみても扉はびくともしなかったのである。
爆爆爆であったが、ほんとは笑いごとではない。
結局、二匹捕獲するつもりが一匹しか保護できなかったわけである。
しかも少なくとも三匹いたとわかり、ようするに少なくとも今だ二匹はいるということだ。
やれやれである。
だが仕方ない。今日のところはキーボーだけ連れて帰ろう。
あとは、私が給餌にくるたびに、捕獲器をしかけてみよう。もう使い方もわかったし、私一人で焦らずやりまする。焦ると疲れまする。
とにかく何匹かで肩寄せ合って生き抜いてきた猫たち。
一匹だけ残るようなことはさせません。
我が家は、継母も私も、置いていかれた猫たちのように、社会や世間から取り残されて生きている感がありまする。
なんとかみんなで肩寄せ合って生きていきましょう。
だるさん、この日付き合って下さり、本当に本当に心強く助かりました。頼りないなんてことはありませぬ。ありがとうございました!
それから、何かとアドバイス下さったAさま、大変参考になりました。
心から感謝しています。ありがとうございました。
だるたにあんさんに連絡して下さり、当日同行の応援を申し出て下さいましたCAPINさんのTさま、とても嬉しかったですし、心強く思いました。でも私の事情で、どうしても短い時間で回りたく、結局だるさんと二人でやっていくようにしました。
私はいつも時間に限りがあるので、こんな状態で動いています。ごめんなさい!
追記:こうした騒ぎの保護でしたが、給餌はいつも通りのところはだるたにあんさんとわけあって行ってきました。