モルタル壁面が縦横無尽に走り、お部屋の暑さもお困り事。

この二つを解消するのが今回の外壁塗り替えミッションです。

屋根の遮熱断熱ハイブリッド塗装においては、表層温度を半減の-31.4℃低減を実現したので、今度は外壁への対処に移ります。

当方はひび割れに対して非常に強力な方法を多数用意していますので、最適な下地処理を行い、ベースを整えてからの断熱塗装移行します。


⬆フィラーで止められなかった不具合が後日出現する他社不具合

現在はほぼすべての業者さんがフィラーやサーフェーサーと呼ぶ下塗り兼用の下地調整塗装を一回塗り、仕上げを二回塗りする三回塗り塗装です。

それも多くの業者さんがフィラーの塗布不良でも(斑だらけでも)構わず仕上げを塗ります。

塗り替えタイミングを逸した建物ではこの方法はかなりのリスクが伴います。

艶が上手にでないであるとか、ムラが発生するであるとか、ひび割れが発生とか。。


普通に考えれば調整塗装なわけですから、下地調整塗装で斑だらけなのはおかしいのですが。。。


フィラー始まりであっても、下地に吸い込まれる量を見越して塗る技術があれば治められる業者さんもいらっしゃるでしょうが、かなり数は少ないですね。。。

当方ではフィラー塗装が一般的ではなかった一昔前からオヤジと共にシーラー塗装(吸い込み調整・密着力向上工程)から始まる四回塗り塗装をお客様にお奨めし、平均塗り替え年数15年~20年を実現しています。

使用材料メーカーは時代と共に日本ペイントから恒和化学(現ダイフレックス)、関西ペイントと移り変わりました。
 
さて、余談が過ぎましたので塗装工程です。


今回はリシン吹きの珪砂がしっかりしているため、カチオン型シリコン樹脂シーラーを塗りますが、砂が落ちる場合や更に吸い込みが激しい場合は溶剤系2液エポキシ樹脂シーラー等を選定します。



一回目の下塗りが塗り上がりました。
完璧に吸い込みは止まっています。



砂骨ローラーという穴あきパターンローラーで弾力性に優れた弾性下地調整塗装を塗り込みます。

0.5ミリ未満のひび割れは補修なしでずばっと充填、それ以上の場合はエポキシ注入です。


綿密な下地調整が終わりました。
ここから断熱塗装工程です。
80%の熱源反射をするキルコートクールホワイトを二層塗ります。


塗り上がりです。
リシンの風合いは残しながら膜をしっかりと積層しています。


塗布前44.3℃(午前11時)

断熱塗装二層塗布後36.2℃(午前11時)

温度差異は-8.1℃と屋根に比べると高効率にはなりませんが(日射の熱量が違うため)、壁面表面温度を5℃低減するのも大変な中、断熱主材二層で8℃低減。
遮熱層で更に積み増しで10℃は低減できる模様です。

このあと、キルコート着色遮熱層を塗り、無機コーティングを塗布してゆきます。

全工程六回塗りの四回塗りまでご紹介しました。

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