刻印日時計 | 江口昌記の 月のうさぎ

刻印日時計


野心にとらわれし若者が
定席を奪いとろうと
挑みかかる

いつか切り開き進める宿命を信じて

プライドにあふれ熟者は
確信と自信を武器に
むかえうつ

いづれ敗れ去る運命を感じていても

それでも強大な敵を前にして
互いが認め手をたずさえる時

大気は息を止め緞帳は刻まれ落つる

いつの世も混沌に花華は狂い咲き
嘆きは共振に打ち震えわかりあう

そうして時の節目は
乗り越えられてきた

いつも幸せな結末とは限らないけれど


刻印日時計

時代は
針を進める






刻印日時計

12 o'clock/ Visual Image provided by Markus Grossalber
prague town hall clock / Visual Image provided by Kainet
Visual edited by MasakiEguti

  


0172015