帰化申請について | いまのしゅんかん
2012-08-28 21:29:45

帰化申請について

テーマ:デンマーク事情

この週末、娘はヨーロッパ選手権合宿という名のバレーボールのアクティビティに参加しに、23日でラナスまで行ってきた。ヨーロッパ選手権といってもなんてことはない、アンダー20の国際大会だったらしく、Aチームではないとはいえ、バレーボールのレベルが地をはっているデンマークは、いずれの試合もボロ負けだったとか。

デンマーク国旗を模したカツラを購入してまではりきって参加した娘だったが、観戦はつまらなかったらしい。しかし、それ以外の練習やみんなとの団体行動は楽しかったそうだ。

   

********************

 

今、あることで悩んでいる。

 

6月頭に受けた帰化試験、10日後に合格の通知を受けたが、夏休み前で非常にバタバタしており、また永住権の要件が変わる決議案が提出されており、法改正されたあと娘の永住権申請が可能になるのかどうか様子をみたかったこともあり、しばらくそのまま放置していたが、夏休みが明けた今、どうするべきか考え始めたのだった。

 

とりあえず移民局のサイトをみてみたところ、確かに永住権に関するルールは一変し、ポイントシステムは全廃、デンマーク語の簡単なテスト合格と過去5年間のうち3年以上労働か教育を受けていれば永住権がとれるなどかなり容易な要件に変わったが、18歳未満の未成年が永住権を申請できないのはそのままであった。

そこで帰化の要件を調べたところ、(これは変わってないが)

・継続的な合法的デンマーク在住期間が9年以上

・永住権取得

・PD3で平均4以上で合格(もしくは、デンマークでの9年生相当レベルのデンマーク語合格)

・帰化テスト合格

・過去5年間で半年以上の公的経済的援助を受けていないこと

・公的負債を有さないこと

などであり、

 

基本的に必要なのは、

・デンマーク語最終試験PD3の合格証書のオリジナル、もしくは認定コピー

・帰化試験の合格証書のオリジナル、もしくは認定コピー

・市役所で、過去に公的援助を受けてないことを証明する書類を発行してもらう

 

あとは、デンマークで教育を受けていればその卒業証書も出すこととなっており、それは本来PD3の代替のためで、わたしの場合必要ではないと思うが、一応大学でPhDの学位証書の認定コピーをしてもらった。過去の経験からどれだけやりすぎても損はないと思っているからである。

 

あとは語学学校に行ってPD3の合格証書のコピーをしてもらいにいくのと、市役所で書類の発行を申請にいけばいいのだが、わたしの場合一番ネックになるのは、娘の養育権の証明である。

 

帰化の一番の目的は、娘をも帰化させて永住権を保障するためであり、実際にわたしの帰化申請の際に、18歳以下で未成年の娘も同時に帰化申請することができるのである。

しかしそのためには、わたしが親権を有していることを示す書類も、eventuel(もしかしたら)必要になるのかも、とのこと。

過去に移民局に親権を示す書類を提出したので大丈夫だとは思うものの、やりすぎても決して損ではないデンマークでのこと、やはり出しておくべきかと思っている。戸籍謄本の翻訳とそこから大使館にわたしが養育権をもっていることを示す書類を作ってもらおうと考えているが、一時帰国で戸籍謄本を入手しなかったので、両親に取り寄せをお願いした。

 

しかし、大使館のサイトをみていたら、きもちが揺らいできた。

もちろんすでに承知していたことではあるが、もしデンマークに帰化したら、すみやかに日本国籍を放棄しなくてはならない。それはいわずもがな、日本での永住権を放棄するということでもある。

今のところ日本に永遠帰国する気はないが、だからといってずっと日本に定住する気がないかというとそれも保障できない。年金者になったら日本に帰りたくなるかもしれないし。

 

ほぼデンマーク人同様に育ってきている娘をみていると、デンマーク人と同じ権利を与えたいと思うし、わたしはともかく娘は絶対日本に定住したいとはいわないからデンマーク国籍をもっているほうが好都合かもしれないと思う一方、わたし自身はやはり日本人であることは放棄できないし、はっきりいって日本人でありながら永住権をもっている今がベストである。というか、娘にも永住権さえあれば帰化のことなんて考えもしなかっただろうが。

今のところ、1819歳の特別ルールで簡単に永住権をとれるが(小学校卒業してからなんかしら教育を受けていればOK)、支持率が下がりまくっている現政権もいつまで続くかわからないし、娘が18歳になるころにはまた某極右政党の力が及んでいて滅茶苦茶厳しい条件になっているかもしれない。(前政権のときは、18歳でも同じようにポイントシステムが適用されていた。労働に関する要件は除外されていたが。)

とりあえず、現政権のなりゆきをみつつ様子をうかがうべきかもしれない。