お久しぶりです。私たちファジアーノ岡山は、ここ最近なかなか勝ちがない状況が続いています。先月ブログを更新した時には、ここまで勝ちなしが続くとは正直想像していませんでした。今回はちょうどいい機会なので、こういう時の私の心境についてお話ししてみたいと思います。

私はプロ生活12年目となり、ここまで400試合以上の公式戦を戦ってきました。しかし、未だに毎試合、極度の緊張に襲われています。ビビりで心配性、基本的にネガティブな性格はどれだけ経験を積んでも変わることはないようです。いつも不安で、試合の2日前くらいからはどうやって試合のことを考えずに寝るかがテーマになっています。

そんな自分との戦いを乗り越えながら、100%の準備を重ね、絶対に勝ちたいと試合に臨み、そして勝つか負けるか、引き分けも含めて明確な結果を突きつけられ、そこからまた次の試合への準備に一歩を踏み出す。そんな繰り返しが、私たちの仕事です。勝ちたいという気持ちは優勝を何回しても薄れることはなく、どんなに厳しい相手との試合でも変わることはありません。

そんな気持ちをどんなに持ち続けても、人生と同じようにいい時期と悪い時期というのはシーズンで必ず訪れます。今はまさに悪い時期で、運で片付けるのは嫌いですが、一瞬、運命とか神様とかそういったものを恨むような気持ちになることもあります。

しかし、次の一瞬には、結局目を向けるべきは「自分」と「未来」にあるという結論に達します。そして、やるべきことを「続けていくこと」、それが全ての答えだと行き着きます。

幸い、ファジアーノ岡山というチームには、継続することの大切さがクラブに根付いています。勝てずにいると大体起こるのは、チームにチャレンジする気持ちがなくなり、責任をなすりつけ合い、そしてバラバラになることです。しかし、今のところ私たちはそうはなっていません。自信は勝てずにいると薄れていくのは仕方ありませんが、そんな中でできることに何度もトライした昨日の戦いは、このクラブの良さを確認できた試合だったと思っています。

と、綺麗事を並べてカッコつけても、悔しい思いをされているサポーターの皆さんにもスッキリしない気持ちがあることは理解しています。私たちと同じモヤモヤした気持ちで1週間を過ごしている方もたくさんいらっしゃると思います。それは本当に申し訳なく思っています。

そんな中にあっても、1万人近くの方々が私たちに「続けて」期待をし、スタジアムに足を運んで想いを届けていただき、感謝しています。今は結果でお返しすることはできていませんが、それに応えられなかった悔しさは、その想いの数だけ選手に確実に残っています。私は未来なんて全く分かりませんが、きっとそれが選手たちを成長させ、いつか実を結ぶと信じています。だから私は、勝っても負けても、続けていきます。