孫崎 享 さんの記事です:
Date: Tue, 29 Sep 2015 16:04:30 +0900
Subject:
気づいているか、日本が怖い国へ。「反安保の学生逮捕。ハンストの学生も」(日刊ゲンダイ)


A:事実関係


2015年9月26日付日刊ゲンダイ報道これは学生団体「シールズ」に対する脅しなのか。国家権力が、過激派でも何でもない学生にまで牙を剥いた。


9月16日の安保法案反対の国会前デモで、公務執行妨害容疑で逮捕された13人中6人が、いまだに勾留されている。警視庁公安部公安第1課は24日、6人のうち“ハンガーストライキ”で安保反対を訴えてきた学生1人について、彼が出入りしていたシェアハウス「りべるたん」(豊島区東池袋)に家宅捜索を強行。取材で居合わせた本紙記者が、一部始終を目撃した。


午後1時半。突然、シェアハウスのドアを乱暴に叩く音が鳴り響く。住人たちの反応も待たずに、警官が網戸をこじ開け、土足で踏み込んできた。あっという間に玄関に回り鍵を開けると、数人の警官がなだれ込んできた。玄関外にも約20人の警官がひしめく。

住人が令状を見せるよう要求すると、警官は「関係ねえよ!」と叫んだ。弁護士に連絡を取ろうとする別の住民の手を警官が抑えつけ、電話もかけさせない。撮影を続ける本紙記者には、2~3人の警官が跳びかかってカメラを押さえつけてきた


外には、警官が引き連れてきたテレビ局のクルーが、シェアハウス内をのぞき見撮影。家宅捜索は1時間以上続いたが、押収物はたった6点だ。


「安保法案への抗議活動のチラシ類や、勾留されている学生のプライベートなメモなどです。私たちとしては、逮捕自体、被疑事実がなく不当だと考えていますが、加えて今回のような法律を無視するような家宅捜索にも、強い怒りを覚えます」(学生が参加しているハンスト実行委員会の関係者)


この日の午前中、警視庁は、同じく国会前デモで逮捕された革労協メンバーの関係先なども家宅捜索している。しかしハンスト実行委員会によれば、午後に家宅捜索を受けた「りべるたん」も、勾留中の

学生も、特定の政治セクトや過激派とは無関係だという。警察のやり方はいくらなんでも乱暴だ。


B:評価


安保関連法案は、国民の大多数の反対、元内閣法制局長官、元最高裁長官、憲法学者など専門家が違憲と述べている中で実施さ

れた。


本来は国民が反対の意思を示すのにもっと緩やかな規制であるべきだ。


大きな力で政治の流れが変わろうとしている。


安倍政権はこの流れをとめようとして、警察権力を使い始めた。
極めて危険な流れである。


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http://ch.nicovideo.jp/article/ar882489