シーリングの打ち直し工程です。

本物件はラムダと言うコンクリート押し出し成形板による外壁サイディング収まり。


平板にはハットジョイナーと呼ばれる帽子状の目地下材が仕込まれており、漏水防止とシーリングの均一化、三面接着防止を狙った造り。

『ハットジョイナー設置部』



リブ板には波形のバックアップ材を仕込み、同じくシーリングの三面接着を防ぐ工夫がしてあります。

『バックアップ材適正設置』


シーリングはサイディングの場合、目地の伸縮性を保つため二面接着(サイディングとサイディングのみを連結)が必須で、底面はハットジョイナーやバックアップ材で底面接着しないように動く目地(ワーキングジョイント)とするのが正規の方法です。
 

しかし。。。


ハットジョイナーもバックアップ材も設置されていない三点接着箇所がかなり多く、


『バックアップ材無し三点接着不良部』

非可動目地になるばかりではなく、建物の可動で底面の防水シートを引っ張り破る危険、今回のような打ち直しでシーリング除去地時に防水シートを破る危険が伴います。

この箇所の撤去には何倍もの手間を掛けなければならず、気も使う大変な作業になります。



バックアップ材を追加で入れ直し作業に当たります。


オート化学製オートンサイディングシーラント・Nライチホワイトにて打ち直し。


ヘラならし&養生撤去で仕上がりです。


余談ですが、リブ板部分でシーリングの不足、適正、過多部分がありましたので、撤去シールを並べてみました。


バックアップ材に乗るシーリング。

左から不足、適正、過多(バックアップ材なし)となります。
不足している箇所のシールは激しく破断しているのが解ります。


同じ建物でもこれだけのばらつきがありました。

厚ければ良いだろうは間違いで、柔軟性の無い硬質ゴムのようになってしまうので、逆に破断リスクは高まります。


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