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『混迷の日本①』三橋貴明 AJER2015.1.20(7)

http://youtu.be/MzVOqXpdh0g

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一般参加可能な講演会のお知らせ。

2月21日(土)TKPガーデンシティ仙台「2015年の日本の国民経済と企業の成長戦略」 お申し込みはこちら から。

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 三橋経済塾第四期「経済時事」、開講しました。


 お待たせいたしました!第一回目講義がアップされました

http://www.mitsuhashi-keizaijuku.jp/


 昨日は太田市、本日は島田市、明日は名古屋市と、相変わらず日本中をぐるぐると回っております(講演で)。


 北は北海道から、南は沖縄まで、日本各地を講演で回り、経営者、銀行家の方々とお話しさせて頂き、「景気がいい」と感じたのは、東京・仙台・福岡以外では、三河地区くらいでございますね(理由は言わずもがな)。その次は、名古屋、北関東がそこそこ良く、「これでおしまい」という感じです。しかも、東京都内にしても、不動産や証券は確かに景気がいいのですが、卸売業等は円安で経営悪化しています。(輸入価格が上昇したため)


 日本全国津々浦々、「民間主導」の景気回復が行き渡るためには、結局は企業経営者が「設備投資」に踏み切らなければなりません。とはいえ、直近(11月)の機械受注を見てみると、製造業が前月比7%減で、二か月連続でマイナスでございます。先行きは決して明るくありません。


 さて、わたくしも一応、経営者の端くれですが、
「経営者が設備投資を決断する」
 のは、いかなるときでしょうか。と言いますか、名目金利や実質金利が低くても、企業経営者が投資を決断しない「時期がある」ということを知って欲しいのです。


 すなわち、投資利益率がゼロもしくはマイナスになる時期です。投資利益の細かい話は、明日配信の有料メルマガ でやる予定ですが、とりあえず「=利益÷投資」が投資利益率です。利益を計算する際の費用には、減価償却が含まれています。といわけで、「投資利益率>金利」になれば、企業は投資をすれば儲かるという話になります。とはいえ、投資利益率がプラスにならなければ、上記の計算式が成立しても、企業は投資をしません


 昨日、コメント欄に投稿して頂いた方がいらっしゃいましたが、ロイターが面白い調査をやっていました。


ロイター1月企業調査:春闘賃上げ率、6割が昨年並みに届かず
http://jp.reuters.com/article/wtDomesticNews/idJPKBN0KT2I820150120?pageNumber=4&virtualBrandChannel=0
(前略)設備投資が回復傾向を強めるかどうかを占う上で、投資計画において最重視する点を聞いたところ、「国内需要動向」が最も多く、非製造業では73%、製造業でも47%を占めた。「いずれにしても需要が先決」(化学)「将来の生産量に確約がほしい」(非鉄金属)など、投資判断は需要動向で決まるとの回答が多い。
 製造業では次いで「グローバルな生産体制」を挙げた企業が3割と多かった。「すでに海外での量産体制を敷いており、国内投資は海外との兼ね合いになる」(電機)「世界での需要を踏まえたうえでどの地域に設備投資を行うか検討」(輸送用機器)といった方針は世界各地に生産体制を広げている企業にとっては当然の方針となっている。
 他方で、円相場や法人税、投資税制、実質金利の低下はほとんど重要視されていない。中には為替相場について「原料費に与えるインパクトが大きい」』


「投資計画において最重要視するのは国内需要動向」
「円相場や法人税、投資税制、実質金利低下はほとんど重要視されていない」


 それは、そうでしょう。何しろ、投資利益率が十分でない場合、為替も法人税も、実質金利もあったものではありません。そして、投資利益率を高めるためには、
「需要が十分にある
 ことが絶対的に必要なのです。


 需要が不十分であるにも関わらず、「実質金利が下がれば、投資は増える」などと主張する人はいないでしょう。いたとしたら、あまりにもビジネスを知らなすぎます


 需要が不十分で、儲からない以上、実質金利がどうであろうとも企業が投資するはずがありません。と言いますか、ほとんどの経営者は名目金利はともかく、実質金利など見ていません。


 ところで、消費税増税後の日本経済の失速を受け、新聞紙上などでは、
「更なる追加の金融緩和が必要だ」
 といった論調を頻繁に見かけます。これも、変な話です。何しろ、14年4月以降の日本経済の失速は、消費税増税です。すなわち、「負の財政政策」により、景気が悪化したのです。


 たとえば、黒田日銀が金融引き締めをした結果、景気が落ち込んだというならば、話は分かります。「金融」で失敗したならば、「金融」で解決すればいいのです。


 それに対し、消費税増税は「財政の失敗」です。財政の失敗により、日本が再デフレ化に向かっている以上、解決策も「財政」になります。すなわち、政府の需要創出です。


 そして、上記の通り、需要が十分であれば企業が設備投資を増やす可能性が高まります。さらに、国債金利は史上最低水準に低迷。

 あらゆる物差しが「財政拡大」を示しているにも関わらず、なぜ政府や一部の学者、エコノミストたちは財政を否定し、金融政策の更なる拡大などという「解決策にならない無茶」を言うのでしょうか。この辺りの話は、間もなく飛鳥新社から刊行になる「黄金の拘束衣を着た首相―なぜ安倍政権は緊縮財政・構造改革を推進するのか 」で明らかにしています。


 繰り返しますが、現在の日本に必要なのは「財政出動による需要創出」です。


「日本に必要なのは財政出動による需要創出」に、ご賛同下さる方は、

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