こんにちは、水野ゆうきです。
昨日は学習院大学にて講義をいたしました。
1コマ90分ですが、学生から質問がたくさん出てかなり時間をオーバーし、
笑いもありの学生と一体感を感じる授業を行うことができました。
今回のテーマは「新しい選挙から変わる街づくり」と題し、
まずは地方政治と国政は仕組み・仕事内容が全く異なることを前提に
地方政治ではいったい地方議員は日頃何をしていて、
議会ではどういった活動をし、その地方議員の発言や提案が
どう街づくりに反映していくかというプロセスなどを話しました。
インターネット普及により、無所属や若手が地方政治や選挙状況を
新しい層に発信して、「知る」手段が増えたことで、
地方政治に関心を持つきっかけにもなっています。
更にSNS等で皆さんの声が議員や行政に届きやすくなり、
今の時代は街づくりに関わることができる環境になっていることから
むしろ若い世代の皆さんには積極的に政治に触れて自分の街に対する
アイディアをどんどんと出してもらい、
若いチカラや発想を貸してもらいたいです。
そして、興味深い質問をいくつかご紹介
●特別委員会に所属できないなどといった弊害がある中でも
無所属を貫きとおすか?
→選挙の時に政党や組織に属してしまうとしがらみが生まれ、
市民・県民のための政治よりも属している団体の政策が
優先されてしまうので、地方議員としては政党に属するつもりはない。
我孫子市議会の時は3人からしか会派を組めないというシステムを
2人でも会派を組めるようにするよう水面下で動き、それが実現した。
結果、無所属先輩議員と2人で会派を組み、議会で発言力が増した。
無所属でもやり方によって変えることができる。これが政治力。
●柏市在住であるが、これから我孫子は柏とどう差別化していくか?
→柏は千葉の渋谷と呼ばれるほど、百貨店も多く発展している。
一方で我孫子市は千代田線の始発でもあり、待機児童ゼロということで
子育て世代も多く、自然環境が豊か。
我孫子が持つ魅力を活かして、柏の都会的街づくりとは異なる
ベッドタウン的要素を活かした街づくりをしていきたい。
●地方政治となると「美人過ぎる議員」などといった報道が多い。
そういった枠組みでの報道はどう思うか?
→地方政治に関心を持つきっかけは何でも良いと思うが、それだけではなく、
その議員たちがどういう活動をしているかをしっかりと任期の期間見るべき。
働く議員とそうでない議員が二極化しているので、投票の際はその側面
だけで投票行動を移すことは危険。更にマスコミは選挙の時だけ
ビジュアル面を報道するのではなく、継続して中身を報道すべき。
●女性にとって身体の面(生理・出産時期と重なるなど)で選挙は
厳しいこともあると思うが、選挙制度をどう変えるべきか?
→今の日本の選挙の仕方は公選法にも規制されすぎていて、
あまりにもアナログすぎる。
朝から晩まで寒い中・暑い中でも駅に立って、いわゆるドブ板を
行わないと当選は難しい。候補者の政策や活動実績で選ぶような
風土を作っていかないといけない。
●自分がインターンに入っていた市議がネットを駆使できず落選してしまった。
ネットの活用法について。
→選挙の時だけ急いでSNSを始めても意味がない。
任期間継続して発信しているからこそ意味がある。
何に市民が関心があって、どんな不安を抱えているか、などを
いいね!の数などから肌感覚で覚えていくもの。
SNSは向き不向きもあるので、苦手であればとらわれずに自分のやり方を
貫けば良い。もしくは学生たちからも議員にアドバイスしてあげて(笑)。
●若い世代が投票に行かない理由は議員の立場として何だと思うか?
→若い世代にとって魅力的な候補者・政策が少ない。
そして、地方政治を知る機会も少なく、何をしているところなのか
理解が深まっていない。これは議員の責任でもあるからこそ、
若い世代に響くような魅力的な政策を提案し、しっかりと私たちも
皆さんにアプローチをしていく努力が必要。
政治家志望の女子大生ともお話しができて
とても有意義な授業でした。
学習院大学教授、そして学生の皆様、
ありがとうございました!