届かない貴方への手紙 | イ・テガンオフィシャルブログ

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疲れ果てた訓練の帰り道でした。

重い荷物背負って半日も歩いたせいで肩も足も限界の寸前だったんです。

ふと顔を上げると夕陽のオレンジ色の光を呑んだ葦がズラリと風に戦いでいました。

いつもなら美しいと思うはずの景色がなぜか悲しく感じられたんです。

胸に変なざわめきを感じたのもその時でした。

朝方に着いた部隊では
事務所からの悲報が待っていました。

貴方の事です。

これまでの軍生活で肉体的には鍛えられても心の筋肉は鍛えられてなかったみたいです。

ショックで頭は真っ白になって心はちぎれそうに痛み始めました。

去年かな?
発病したニュースを聞いて慌てて電話したら元気な声で大丈夫よ!とおっしゃってたのに、、、

先日大変お痩せになったニュースを見てまた電話をしたら
その時も大丈夫よと舞台もずっとやるからと強い意志を語ってらっしゃったのに、、

貴方は強い方だからと
心配なくその言葉を信じて安心していたのに。。

いくらキツくてつらい訓練でも乗り越えて来たのに、耐えられなくなってだれもいない所で一人涙ぐんでしまいました。

今までの貴方との思い出が走馬灯のように蘇てきました。

チャイ・コイの共演で初めてお目にかかれてそれから仲良くさせてもらった日々。

チャイ・コイ撮影の思い出、
美味しいワインを飲んだ事、
楽しいミュージカル仲間を紹介してもらい笑い声が消えない場面、
連れててもらった数々の公演、
連れててもらった数々のパーティ
企んたサプライズお誕生日パーティー、
みんなでお花見行った事、
韓国でお会いし有名な占いした事、

数々の思い出の破片ー

お芝居の話する時の真剣で強い表情
旦那さんの話しする時の少女のような照れ
愛犬の話しをする時の幸せな顔
ほろ酔って可愛くなる姿
ワインを飲んで仲間達と笑い合う雰囲気。

映画のようにフィルムが流れました。。

女優川島なお美主演、楽しい仲間達出演のその映画はずっと見ていたかったのに終わってしまいました。

貴方は女優として生きていました。
仕事の時だけではなく私生活も女優のようで根から女優そのものでした。

ある日ワイングラスを揺らしながら言った言葉が忘れられません。

『私はね、女優として生きて女優として死にたいわ。
もし死ぬ時が来たら最後まで舞台の上で演じきって幕が下りた時に死にたいわ。
それが最後の夢だわ』

貴方のその夢は叶えたんじゃないですか

最後まで舞台に立っており、
女優として最後を迎えた貴方。

チャイ・コイが終わって、
こんな手紙を書いたの覚えてますか?

「右も左も知らない僕を優しく教えて導いてくださってありがとうございました。
なお美さんは
恋人であって、母親であって、友達であって、先生でありました。

僕には巨木のような存在だったのです」

貴方は巨木のような存在です。

除隊したらすぐお会いして
ワインと共に溜まった話をしようと思っていたのに、、
心に大きい穴ができちゃったみたいです。

その穴から悲しみが流れ込んでいます。

でも、
悲しむばっかり落ち込んでいたりしません。
それは貴方が望む事ではないでしょうから。

星が光るのは光を照らし返すからしょう。

川島なお美っていう星はもう光は消えたかもしれません。

でも僕らの目に見えないだけで、
この世の光を照らし返さないだけで、、

星そのものは
いつもそのまんま
そこにあるから。

僕と貴方を愛したみんなの心の中にいつまでも存在し続けるから。

花びらは落ちても貴方っていう花は心の中でずっと咲続くから。

川島なお美さん、、

本当にありがとうございました。


                                              ーイ・テガンー