2015年8月18日:パート2

 熱いミルクティーを飲みながら、本日2本目のブログを書く。 過去、必死に証拠を集めたにもかかわらず、掲載しなかった5、6本のブログがあった。 そのうちの2つを簡単に紹介したい。

 ひとつ目は、参院議員2期目の頃。 今から40年以上も前(当時は30年以上前)に起こったある金融機関をめぐる事件に関するブログだ。 詳しいことは書かないが、違法な行為が行われた可能性があった。 その穴埋めをしたのが誰だったのかも突き止めた。 

 明るみには出なかったこの「不可思議なオペレーション」に、山本一太に対して執拗な意地悪を繰り返していた長老グループの1人が関わっていた可能性が浮上した。 様々な資料を調べ、複数のひとから事情を聞いた。 ある有力者から漏れ伝わってきた「噂」が事実であることを確信した。 周りには気づかれなかったと思う。 「ただの小僧」だと侮られていたのも、逆に都合が良かった。 

 もちろん、事実だったとしても、とっくに「時効」だった。 実際に書けば、訴えられる(=裁判になる)可能性もあった。 それでも、うまく拡散すれば相手に痛撃を与えられると考えた。 政治家として「生きるか死ぬか」の戦いだった。

 が、文章は書き終わっていたものの、結局、掲載しなかった。 本当のことだとしても、(一歩間違えると)そのひとの人生全体を否定することになるかもしれない。 そのことに逡巡があった。 予想外の展開で自分に対する直接の攻撃が弱回ったことも、その判断を後押しした。 

 かつて若気の至り(?)で、(数ヶ月間ではあったが)「朝日新聞の記者になる」という過ち(笑)を犯した。 新聞記者を辞めた経緯(恥ずかしい失敗の数々)については、過去のブログに詳しく(かつ正直に)残してある。 

 ジャーナリストを志した時期があったとはいえ、自分は政治家であって、メディア人ではない。 でも、この件で確信した。 真剣に、丹念にリサーチを積み上げていけば、かなりの確率で「真実」は突き止められるものだ、と。

 もうひとつの(掲載しなかった)「幻のブログ」は、今から9年近く前に書いたもの。 3回目の参院選挙が公示される直前だった。 民主党は群馬県地方区での独自候補の擁立を断念し、代わりに「その後、消滅したある政党」の候補者を支援するという形を取った。

 この野党の候補者は、尊敬する群馬出身の元総理と同じ名字だった。 間もなく、県内に「この候補者が元総理の親戚にあたる」という噂が広まった。 あるタブロイド紙も(わざわざこの候補者の祖父と元総理の写真まで載せて)この話を面白おかしく報じた。 元総理の系統を受け継ぐ地元事務所は、直ちにその噂を否定する所長のコメントを発表した。 「そういう事実は一切ない!」と。 かなり強いトーンだった。

 その候補者の出馬記者会見では、当然、記者たちから「あなたが元総理の親戚だというのは本当なのか?」という質問が出た。 その時、この人物が語った言葉(表現ぶり)は、今でもよく憶えている。 後に解散した某野党の公認候補は、こんな趣旨のことを言った。

 「私自身はよく知らないが、父からは祖父が元総理の親戚だと聞いている。先日、私の秘書がたまたま元総理のお墓がある00寺に行ったところ、元総理のお墓のすぐ近くに私の祖父のお墓があった。」と。 もちろん、この会見の後、記者たちは00寺に足を運び、それが事実であることを確かめた。

 どうもおかしいと思って、事情を調べてみた。 その結果、この候補者の祖父のお墓は、もともと他市にあったらしいと分かった。 信頼出来る情報筋から、参院選に立候補したこの人物が「選挙の6年くらい前に元総理のお墓がある00寺の有力な檀家にお願いして、祖父のお墓をわざわざ00寺に移した」という話も聞いた。

 まるで小説みたいなエピソードだと思った。(笑) 確実な証拠を固めた上で、このことをブログで発信するか、記者会見で発表すれば、ライバル候補にとっては致命的なイメージダウンになるだろうと思った。 が、あえてネットにアップすることはしなかった。 事前の複数の世論調査で、「圧倒的な大差」がついていたからだ。

 参院選挙が終わり、しばらく経った頃、地元紙に「参院選に立候補した00氏が自己破産した」という記事が載った。 あの選挙以来、この人物には1度も会っていない。 県内にいるのかどうかも分からない。

 たかがブログ、されどブログだ。 政治家として「言葉の力」というものを信じている。 捨て身の覚悟で「言霊」を放てば、必ず波紋を起こせる! 最後は相打ちになってもいい!! 


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」