ゴミは田舎へ
テーマ:残土問題鋸南町役場の正面玄関前の写真です。
「汚染土埋立て反対」の旗、「鋸南開発は許可申請を取り下げろ!」という看板が目立ちます。
写真の右側を見ると、「町民の健康づくりと環境美化推進宣言の町」というスローガンが、庁舎に掲げられています。
汚染土壌処理施設が許可になれば、汚染された土を積んだダンプが鋸南町の中心を走り回るわけですから、反対するのは当然です。これを反対しなければ、「健康づくり」も「環境美化」もありえません。
だいたい400名くらいでしょうか。反対住民の方々の中に混じって、汚染土壌処理施設までのデモ行進をしました。
汚染土壌処理施設の航空写真ですが、「処分場」というのは、いつみても醜悪極まりないものです。やはり、私利私欲にまみれた悪行なのでしょう。
事業者いわく、汚染土を埋め立てた後は、サッカー場にするとか。
ちなみに、有害物質で汚染された土の上でサッカーをしたい人っているのでしょうか?
一方、場所は変わって館山市坂田の残土処分場。
4年間(平成23年12月~平成27年12月)の残土処分が終わった後の写真ですが、やはり醜い。
ひどい環境破壊です。
館山市の基本構想は、「笑顔あふれる 自然豊かな “あったか ふるさと” 館山」なのですが、写真は「自然が破壊され、ギスギスして住みづらい館山」というイメージです。
残土業者いわく、これが観光スポットらしいです・・・。
常人には理解しがたいことですが。
それで、今後なのですが、再度、許可申請をして約50万立方メートルの残土を埋め立てるそうです。これまた膨大な残土処分量でして、期間としてはさらに3年間。
平成23年時点のもともとの話は、3年間、延長してもプラス1年の4年間で残土を処分して、みかん園を作って終わるということだったのですが、約束が違います。
そもそも私は4年前に西岬公民館で約50名の聴衆を前にして、「皆さん、3年で終わると思ったら大間違いですよ。他の残土処分場の例だと、10年くらい続きますよ」と言いましたので、3年で終わるなんて全く信用していませんでしたが。
鋸南町の件も、館山市の件も本質は同じで、かつて『ゴミは田舎へ』という本がありまして、そこには、
「都市の膨大な産業廃棄物が緑豊かな田舎に捨てられている。史上最悪の公害が懸念される中で、物を作った企業は知らん顔で、行政は住民の側に立たず、議員や官僚は私服を肥やす。豊かさボケが、ゴミを生む!」
などと書かれていましたが、だいたいその通りだと思います。