ソンミ(ミライ)村 虐殺を阻止しようとしたアメリカ陸軍ヘリコプターパイロット | 精神科医ブログ、長崎広島原爆・福島原発・コロナ・第二次大戦・北朝鮮ロシア核・児童虐待・DV・レイプ複雑性PTSDの薬物療法

ソンミ(ミライ)村 虐殺を阻止しようとしたアメリカ陸軍ヘリコプターパイロット

DSM-ⅢにおけるPTSDの確立はユダヤ系アメリカ人精神科医リフトンによるベトナム戦争帰還兵研究による。女子供老人500人を虐殺したミライ(ソンミ)村事件の加害者兵士の診察がベースになっている。
この時に上空から虐殺に気がついた陸軍ヘリコプターパイロットがアメリカ兵と村民の間に割り込むように着陸し、一部の村民の命を救い、虐殺事件が明るみに出る発端となった。
このパイロットは帰国後に電話で脅迫されたり、自宅前にバラバラの動物の死骸を置かれたりした。彼が満員のバーに入店すると五分後にはバーテンと2人になっていたそうである。彼が「戦闘以外の勇敢な行為」でアメリカ政府から勲章を授与されたのは30年後のことである。

日本精神神経学会総会、日本精神科医学会学術大会で(晩発性広島原爆)PTSD薬物治療を発表し続ける16000人でただ1人の精神科医である私と、この勇気あるパイロットへの扱いは同じことである。

私もそのパイロットもモノアミン仮説や発達障害のような妄想と違い、「現実に存在する外傷的事件」を「否認」することはしない。