抗精神病薬が若年者の2型糖尿病リスクを上昇 長期使用のリスクは2倍から2.6倍#精神医療 | カズちゃんのブログ

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抗精神病薬が若年者の2型糖尿病リスク
を上昇長期使用のリスクは薬を使わない患者の2倍、
健常人の2.6倍

おくすり
 若年者への抗精神病薬の長期処方は、2型糖尿病リスクを有意に高めるという研究が報告された。これは米Zucker Hillside病院のBritta Galling氏らが、若年者に抗精神病薬を長期投与しており、2型糖尿病の発症率を報告している研究を抽出して、系統的レビューとメタアナリシスを行ったもの。詳細は、JAMA Psychiatry誌電子版に2016年1月20日に掲載された。

ーJAMA Psychiatry誌電子版翻訳文の一部を引用掲載紹介します。ー
重要性 抗精神病薬は、適応症非精神病性のために、オフ・ラベル若者にますます使用されているが、追加の懸念を提起している心血管代謝悪影響が及び(特に)2型糖尿病(T2DM)のリスクを入力します。

客観的な 若者で抗精神病薬治療に伴うT2DMの危険性を評価します。

データソース 5月4日まで、データベースの開始から言語制限なしのPubMedとPsycINFOの系統的文献検索、2015年のデータ分析は、2015年7月に行われた、および追加の分析は2015年11月に追加されました。

研究の選択 少なくとも3ヶ月間抗精神病薬に曝露され、2~24歳の若さで2型糖尿病の発生率に関する報告縦断的研究。

データの抽出と合成 二つの独立した研究者らは、T2DMリスクのランダム効果のメタ分析とメタ回帰のための研究レベルのデータを抽出しました。

主な成果と対策 coprimary成果は、研究に定義された2型糖尿病であった累積T2DMリスクとして、または患者年あたりT2DMの発症率として表現しました。副次的評価項目は、精神のコントロールは、抗精神病薬を受けていないとのまたは健康なコントロールと抗精神病薬で処置した若者でcoprimary結果の比較を含め

結果 サーティーン研究が抗精神病薬と310 438患者年にさらさ185 105若者を含め、メタ分析に含めました。患者の平均(SD)年齢は14.1(2.1)歳で、59.5パーセントが男性でした。平均(SD)は、フォローアップは、1.7(2.3)歳でした。このうち、7研究は、精神のコントロールが含まれ(1 342 121人の患者及び2 071 135患者年)、および8の研究では、(298 803人の患者と463 084患者年)健康なコントロールが含まれていました。抗精神病薬に露出若者5.72の累積T2DMの危険があった(95%CI、3.45から9.48を; P  <0.001)1000年の患者あたり。発生率だった3.09(95%CI、2.35から3.82; P  <0.001)1,000患者・年当たり例。健常対照、累積T2DMリスク(;; 95%CI、1.56から4.24オッズ比[OR]、2.58と比較してP  と罹患率比(IRR)(IRR、3.02; 95%CI、1.71から5.35 <0.0001)。P  <0.0001)は、抗精神病薬に曝露され、若者に有意に大きかったです。同様に、精神のコントロールと比較して、抗精神病薬に露出若者が有意に高い累積T2DMの危険性を持っていた(OR、2.09; 95%CI、1.50から52.90; P  <0.0001)とIRR(IRR、1.79; 95%CI、1.31から2.44; P  <0.0001)。多変量メタ回帰は10の研究の分析では、大きな累積T2DMのリスクを長くフォローアップと関連していた(P  <0.001)、オランザピン処方箋(P  <0.001)、および男性(P  = 0.002)(R 2  = 1.00、P  <0.001)。グレーターT2DMの発症率は、第二世代抗精神病薬の処方(と関連していたP  ≤0.050)と少なく、自閉症スペクトラム障害の診断(P  = 0.048)(R 2  = 0.21、P  = 0.044)。

結論と関連性 T2DMは、抗精神病薬に露出若者、累積リスクや露出調整発生率とIRRSでは珍しいようですが、健康な対照と精神対照よりも有意に高かったです。オランザピン治療と抗精神病薬の露光時間は、抗精神病薬に曝露され、若者におけるT2DMの開発のための主な修正可能危険因子でした。抗精神病薬は慎重かつ最短必要な期間のために使用されるべきであり、その有効性と安全性を積極的に監視する必要があります。
ー引用掲載終了。ー

<私の場合>
三環系抗うつ剤と併用してSNRIやSSRIの処方を長期に渡り服用して、ほぼ一年前後だったと思いますが、Ⅱ型糖尿病で教育入院をほぼ一ヶ月でいきなりインスリンを使用する事で一年あまりで治りました。結果的にインスリンを早期導入と三環系抗うつ剤などを減断薬したのが正解だった様です。減断薬については決心するのは基より事前に処方薬や精神薬理学と身体副作用の勉強が必要でした。

以下は参考にした医学書です。
精神科治療薬処方ガイド/スティーヴン・M. ストール


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精神薬理学エセンシャルズ -神経科学的基礎と応用- 第3版/スティーヴン・M.スタール


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抗精神病薬の「身体副作用」がわかる―The Third Disease/長嶺 敬彦


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 対象はPubMedとPsycINFOに2015年5月4日までに登録された研究の中から、0~24歳までの患者を少なくとも20人以上追跡している長期的な研究で、抗精神病薬の処方期間が3カ月以上で、2型糖尿病発症率を報告していたものを選出した。できるだけ対照群(健常人、または薬を処方されなかった精神疾患患者)の発症率が報告されているものを選んだ。

 主要評価項目は2型糖尿病の累積発症リスク、または1000人・年当たりの2型糖尿病発症率に設定。二次評価項目として、健常人コントロール群または精神疾患だが抗精神病薬の投与を受けなかったコントロール群(精神疾患コントロール)と発症リスク、発症率を比較した。

 13件の研究が条件を満たした。それらは、抗精神病薬群(2~24歳までの18万5105人)を平均1.7年、31万438人・年追跡していた。平均年齢は14.1歳で、男性の割合の平均は59.5%だった。それらのうちの7件は、精神疾患コントロール群134万2121人(平均年齢は13.8歳、55.7%が男性)を207万1135人・年追跡しており、8件は健常人コントロール29万8803人(13.8歳、52.6%)を46万3084人・年追跡していた。

 抗精神病薬群の患者の多くが、破壊的行動障害または注意欠損多動障害(ADHD)(46.9%)と診断されており、うつ病(26.9%)や双極性障害(16.2%)なども多かった。精神疾患コントロール群の患者が受けていた診断も、破壊的行動障害またはADHDが最も多く(51.8%)、続いて気分障害(34.1%)が多かった。

 10件の研究では治療に使われた薬のデータも示されていた。最も多く使われていたのはリスペリドン(41.7%)で、クエチアピンフマル酸(26.6%)、アリピプラゾール(17.2%)、オランザピン(10.2%)などが続いた。

 抗精神病薬使用群の患者1000人当たりの累積2型糖尿病リスクは5.72(95%信頼区間3.45-9.48)だった。健常人コントロール群は対象者1000人当たり2.15(0.84-5.47)、精神疾患コントロール群は患者1000人当たり2.61(0.80-8.52)で、健常人コントロールと比較した抗精神病薬使用群のオッズ比は、2.58(1.56-4.24)、精神疾患コントロールと比較したオッズ比は2.09(1.50-2.90)と、有意差を示した。

 続いて、抗精神病薬使用群の1000人・年当たりの発症率は3.09(2.35-3.82)で、健常人コントロール群では1.28(0.78-1.79)、精神疾患コントロール群では1.74(1.0-2.38)になった。健常人コントロール群と比較した抗精神病薬使用群の発症率比は3.02(1.71-5.35)、精神疾患コントロール群と比較した場合も1.79(1.31-2.44)で、いずれも差は有意だった。

 なお、健常人コントロール群と精神疾患コントロール群を比較すると、1000人当たりの累積2型糖尿病リスクのオッズ比は1.57(1.29-1.90)、1000人・年当たりの発症率比は2.03(1.42-2.87)で、いずれも精神疾患コントロールの方が有意に高かった。

 第二世代の抗精神病薬のそれぞれについて別個にデータを報告していた10件の研究を対象に多変量メタ回帰分析を行ったところ、追跡期間が長い(P<0.001)、オランザピンを処方(P<0.001)、対象者が男性(P=0.002)の場合に発症リスクは有意に高かった。

原題は「Type 2 Diabetes Mellitus in Youth Exposed to Antipsychotics
A Systematic Review and Meta-analysis」、概要はJAMA Psychiatry誌のWebサイトで閲覧できる。

いつも読んで頂いてありがとうございます。