今日は通帳を使ってお話しします。
27-03-04
僕の100万円を投じて、けいせつ基金はスタートしました。
手術助成第1号はハミングでした。
実はまだこの頃は、ハミングをうちの子に迎えるとは考えていませんでした。
地元鹿嶋の半野良犬。
子犬を産んでは、車に轢かれていた、哀しい母犬。
そのハミングが僕を突き動かし、けいせつ基金を作らせたのです。
第2号は、ハミングと一緒に保護した、ハミングの娘モモ(もっちゃん)。今は優しいご家族のもと、幸せに暮らしています。
ハミング、もっちゃんの頃は、手術代そのものを出したのですが、手術費用助成金を一律3万円に統一したのは、ハミング、もっちゃんの後です。
それからの半年間は大変でした´д` ;
この初期には新聞折込料なんかも支払ってますが、まず、この新聞折込を新聞店に断られるという(^^;;
「怪しい」「詐欺の疑いがある」「なんであなたが金を払うのか?」「一体目的は何か?」
目的は何か?って、茨城県の犬殺処分数を激減させたかったからですが、まあ、信用されませんでした。
それでもなんとか手術助成を続け、ブログに活動も報告する中
皆さんから支援の声をいただくようになりました。
出資金100万円では、30匹しか手術できません。
だから僕は当初「目標30匹」としていました。
30匹が終わったらどうするかは、あまり考えず、がむしゃらに手術をお願いして歩きました。
皆さんから
「30匹でやめるな。31匹目以降は支援するから」
との声を、ありがたく受け
ちょうど設立6ヶ月の9月から、皆さんからのご支援を受けるようになりました。
ご支援を受ける立場で、こちらから規制をかけるのもどうかと思ったのですが、少しルールを決めさせていただきました。
それは
お一人様3,000円均一
お一人様1回限り
実際には、家族全員をフル動員してご支援くださるような、技を効かせた方も数名見られましたが(^^;;
ともかく3,000円を1回だけ…という約束にしていただきました。
けいせつ基金は、僕の個人から離れて、「みんなの基金」になりました
茨城県の雑種の不妊手術のために、他県の皆さんのご支援をたくさんいただいています。
しかし「けいせつ基金」の成功は、全国の「地方型」の希望になる…そう信じています。
そして「けいせつ基金」の成功こそが、全国の皆さんへの、唯一の恩返しだと思っています。
ですから「けいせつ基金」は、茨城だけではなく、全国の夢を乗せて走っているのだと思います。
この通帳を見てください。
見ていただきたいのは、残高ではなく
3,000
3,000
3,000
3,000
…と続くご支援の「数」です。
手術をするにはお金が必要です。
「たくさんくださる方からは、いただいたらいいのではないか?」
とのアドバイスもたくさん頂きました。
でも僕はそれを否定しました。
確かに金額は重要です。
しかし、金額が満たないのであれば、それは支援者お一人お一人の負担を増やして解決しようとするのではなく、支援者の「数」を増やして解決を目指すべきだ…そういう信念がありました。
だって「けいせつ基金」は正しいのだろう?
間違ってないと思うのだろう?
それなら、必ず説得できるはずじゃないか。
「数」が増えないのは、そもそも「けいせつ基金」が正しくないか
もし正しいのであれば、説明不足。
アピールの手抜きでしかありません。
今、一番大きい番号は067ララちゃん。
目標の30匹は既に大きく超えています。
30匹手術したくらいで、一体何が変わるというのか?
うーん、確かに30匹位じゃダメかもしれませんが、でも理論的には馬鹿にしたものではありません。
仮に、1度に6匹の出産を、生涯に3回するとして
30匹手術すると、6×3×30=540匹!
540匹の望まない出産を未然に防ぐことができるのです。
しかも!
その540匹が親にならないということが重要で、孫、ひ孫まで計算に入れたら…いや、計算は不可能です。
今のは、目標が30匹だった時によく使った説明です。
しかし、実際には既に60匹を超えているわけですから(^^)
茨城県全土ではなく、狭い鹿行地区限定でやっているわけですから、必ずや成果が出ると思います。
僕はこの活動を2年間でやると宣言して始めました。
ええ、2年間で辞めます。
10年20年と解決しなかったこの問題を、2年間でとは、甘く見過ぎ…との声が聞こえてきそうですが、いえ、それは間違いです。
できれば1年、待っても2年くらいで片付ける覚悟がないと、これは失敗します。
手術のスピードが、繁殖のスピードに負けていては、一生終わらないのです。
それは、元金の減らない「高金利の借金」と同じです。
5カ年計画だと遅すぎるのです。
2年経ったら…
これを県に引き継いでもらうのが僕の夢です。いや、目標です。
全国ワーストの茨城県の、県内ワーストの鹿行地区で証拠を残し、その実績を持って、全県でこれを実施してもらうのです。
雑種のメス犬が、実際に何頭いるのかというデータは、正確なものが存在しません。
だからザックリとしたどんぶり勘定ですが、僕は、県内で1,000匹の雑種のメス犬の手術をすれば、この問題は解決するか、相当沈静化すると読んでいます。
1,000匹の手術にかかる費用は、約3,000万円。
茨城県民は290万人いますから、県民一人当たり10円を負担してくれたら、この問題は終わるのです。
シェルターの建設には、30億かかった例もあるんですよ。しかもシェルターは、存在する限り永遠に、人件費、光熱費、フード代、医療費…数えたらきりがないほど金がかかるんです。
だけど不妊手術は「終わる」のです。
しかも、たったの3,000万円です。
最近、口座残高を心配してくださる方が増えていました。
いえ、大丈夫です。
先ほども申し上げた通り「けいせつ基金」は正しいのです。
あと10ヶ月を残したここで、2年間の活動を道半ばにして終わらせることは、僕がしないし、皆さんも許さないと信じます。
「支援の2度目はまだか?」
ありがたい御言葉ですが、それはまだお願いすることはできません。
今まさに
「私も参加しようかしら」
と思ってくださる方々に、一緒にやってほしいのです。
2度目のご支援をお願いすれば、口座はしばらく安心だと思いますが、それではダメなんです。
是非たくさんの皆さんの力で、「けいせつ基金」を続けさせてください。
そして、この民間の独走を見て、県も黙ってるわけにはいかないね…という形にしたいのです。
必ずや、全国の皆さんに恩返しができると信じています。
よろしくお願いいたします。
けいせつ基金 角新一
けいせつ基金は、10名の支援者様のご支援金で、1匹の手術費用を助成しています。ご支援にご協力くださる方はこちら