キミを離したら | 江口昌記の 月のうさぎ

キミを離したら



このまま乗っていったら
山路へ 海路へ
つくのだろうな

ぼくというレールを外れて
越えて行かなかったぼくに
会わせてくれるのだろうな

たまたまの旅路ではけしてない
いつものミチの
いつものときに
たまたまにささやき想う旅路

目を見張り
心を延ばし
同じ想いがあるのだから
昔話を語ろうよ今夜は

海へ行こうぜ 山ヤ
山へ行こうよ 海人

閉じていた本に書かれた
ムカシの呼び名
ひとりきりじゃ声にして
呼ぶことさえできないんだから

キミを離したら

そうそうめぐりあえない
探してた「時」なんだから






キミを離したら
Photo by MasakiEguti




0442015