当方でも取扱量の多い外壁用艶消し塗料ナノコンポジットWが誕生して10年。

以前は艶あり塗料に艶消し材を強制投入することで3分艶調整として艶消し風に仕上げざるを得ず、更に耐久性も全艶製品に比べて劣るために、耐久性に対する懸念をしっかりと説明してからの施工でしかなかったものが、樹脂設計から艶消しという新しいタイプの塗料でした。

ナノコンポジットWの切り開いた艶消し市場が拡大する中、他社も追随する形で製品投入、関西ペイントが最後方から追いかける製品としてシルクウォールを上市してから1年7カ月が経過しました。

当方は関西ペイントプレスリリース前に製品発売の情報を受け取り、発売直後に初回導入、2軒の塗装を行いました。

どちらの施主様も落ち着いた艶消しが良いというご希望でしたし、ひび割れに対するご心配もされていたので、ひび割れ耐性の弱さを唯一の欠点とするナノコンポジットWではなく、弾性適性のありひび割れに強いシルウォールをお勧め致しました。

これ以外にも砂岩調仕上げジョリパッドを製造するアイカ工業から純正メンテナンス塗料であるジョリパッドフレッシュ、
ジョリパッド対抗品であるエスケー化研ベルアートのメンテナンスを主眼と据えたアートフレッシュ、
(上記2品は骨材入り塗料で耐久性は通常塗料よりも劣り、意匠性担保に主眼を置く)
日本ペイントからはインディフレッシュセラが発売されています。

ジョリパッドフレッシュ系(ジョリパッドαを除くと5年程度の耐久性の水性アクリル)で耐久性が非常に悪く、
アートフレッシュはHPでは期待耐久年数10年~12年記載ですが、
樹脂設計から考えると個人的には全く当てにならないと考えており、当方の採用はあり得ません。
日本ペイントの製品がナノコンポジットW、シルクウォールと向き合う好敵手という印象が強いのですが、
一時期の日本ペイント製外壁用塗材の迷走の印象が私個人としては強く、
積極的に施主様にお勧めできる環境ではありません。

そういった事から外壁用艶消しというご指定で見積もりにお伺いすると、
当方がパートナー施工店として力を奮っているナノコンポジットW又は関西ペイントリフォームサミットの
RSシルバーマットSi(シルクウォール改修版)というお勧めになります。

さて、それでは上市すぐに施工させていただいた2軒の塗布後の様子をご覧ください。


2014年8月施工


本年1月17日来訪の様子



2014年7月施工完了後の様子


本年1月17日来訪の様子

撮影機材が異なる為、若干、色の再現性が異なりますが、
艶消し材料の苦手とする汚れに対してしっかり対処されている事がお分かりになると思います。

艶ありでは無いしっとりとした質感、ひび割れにも対処できる塗装は如何ですか?

最後にリフォームサミット専用工法のご紹介を致します。
ジョリパッド風合いを生かした工法としてRSサーフ(微弾性シリコン樹脂フィラー)から始まる方法と
RSプライマー(水性2液反応硬化エポキシ樹脂プライマー)から始まる方法がありますが、
当方としてはRSプライマー→RSサーフ→RSシルバーマットSiの4回塗りを基本にお勧めしております。


値段が高いと仰る施主様もいらっしゃいますが、
下地調整材で使われている材料は他社使用材料の数倍の価格。
当然性能差は雲泥と申し上げる程。
高級下地調整を純度を上げて塗ろうとすれば当然こういった施工価になります。
下地調整を怠れば長期的に考えると施主様に大きな不利益(ひび割れ・塗膜早期劣化)が起こり、
結果として高い買い物になってしまいます。
当方ではその時の安さを追求するのではなく、結果として長期耐久して、
施主様のお財布に優しく、建物の耐久性を本当に維持できる方法をご提案しています。

http://www.tsuboi-toko.net/