宝の地図 | 江口昌記の 月のうさぎ

宝の地図


「青い」って
好きだな

「青い」って

まず そうでなきゃって
思うのさ

「青い」って
可能性さ

踏み絵のプロセス 

たとえいまは赤子の手だとしても
そこからは無垢からの脱皮

まずは
無垢から始まるべきなのさ

そここそが
夢の在り処

理想があり
疑わない純粋があり
濁りない水晶の涙の発つる処

産毛が果てない地平までなびく
そここそは 宝の在り処なのさ

「青い」ってのは
描かれるべき未来の正当な継承
宝の地図なんだ

いつまでも
いついつまでも
持っていたい肌身の愛がぬくもる
未来が手にすべき夢の地図なんだ

たとえぼくが
明日の死を前にしたとしても

いついつまでも「青い」宝の地図だけは
深い深い笑みの溝の中に刻み込み
持ちつづけたいと思うんだよ

ぼくの誇りにしたままにして
いつか群青色の日暮れの中に

イ ノ チ ツ キ タ イ 

そう
思うんだよ 。





宝の地図

photo by MasakiEguti



0202015