人間誰しも苦手なことってありますよね。


私の苦手は、人ごみと、人前でお話することなどです。


娘の苦手なことは、これまたおそらくみなさんのご想像を


はるかに超えるほどたくさんあります。


その一つが、ピアノの練習です。


数にこだわりのあるお子さんや、反復練習が好きな


発達障碍児は、結構この練習という単純で辛抱のいる作業が


得意な場合もありますね。



娘の場合、数や時間、繰り返し同じ動作をすることに


あまり興味がないことも苦手な理由です。


実用的でない動作を繰り返すことがありますが・・・ね。


それから、先の見通しを持つことが定型発達児に比べて


極端に難かしいです。


時間の概念(時計を読むなど)もあまりありません。


朝、お昼、夜・・・は、食事が絡むので多分把握していると


思いますが。(^_^;)



なんといっても、幼児期の彼女からは想像できないくらいに


”食”へのこだわり(=美味しいものいろいろ食べたい)が


今はもんのすごくありますから・・・。



だけど、日々の予定は・・(例えば発表会の日は)


①おうち

②レスパイト

③発表会

④おうち


・・・くらいしか伝えません。


ホワイトボードにその日の予定を書きます。


または発表会などのイレギュラーな予定の場合は、


発表会場での予定は別枠で絵と写真のカードを作って


彼女とレスパイトスタッフに渡しておきます。


彼女はそれを見ながら次の行動を理解します。



なにしろ発表会や校外学習が大得意なので(イベント好き)、


普段会わない定型発達のお友達と一緒にステージに立つことは、


娘にとって大きな意味があるのでしょう。



 みんなと一緒がいい。


 みんなとの一体感がなんとも気持ちいい。


 自分もドレスを着てステージに上がれること。


 一生懸命頑張ると、たくさんの人から褒めてもらえること。


 達成感、そして自信。



定型発達のお子さんが当たり前にできることが、


彼女には非常に難かしい。


発表会は彼女にとっての、最大のコミュニケーションツールで


あると感じます。



だから、苦手なピアノの練習もナントカ取り組めるのでしょう。


多分に(手を抜くことができないだろうか)という魂胆が


見えますが・・・。



彼女は新曲一曲を覚えるのに、だいたい1年かかります。


それも8小節くらいの短い曲です。


練習回数は少ないものの、一度に弾く曲はこれまで覚えてきた


ものもぜーんぶ弾くため、20曲ほどです。


あいだに私が弾き歌いするものも入れると、時間としては


約1時間半かかります。






アップ昨年の発表会でチャレンジした「こぐまのマーチ」。


これ、未だに間違えます。


でも一年かけて上手になりました。


やっと完成してきた感があります。


なんといっても、ヘ長調。


シ♭が弾きづらくて、弾きづらくて。


おまけにみなさま、フォームをご覧いただくのは


親としてまた講師としてホントは・・・なのですが、


じぇんじぇんなっとらんのですダウン


マムシ指だし、4や5の指は伸びきっとるし。


私もあの手この手でアプローチし続けていますが、


なかなか習得できないのです。


でもこれが彼女の今の精一杯かな。


だから、あまりしつこく責めたりはしていない・・・つもりです。


練習しなければ、発表会に出演できないことは


彼女なりに理解しているようなので、


その精一杯の頑張りを認めてあげたいと思います。



苦手なことも、捉え方や方法を工夫して取り組み続けることで


克服・・とまでは行かなくても、必ず結果がついてきます。


頑張った分、きっといいことが待っています。



彼女だけではなく、どの生徒さんにとっても


「やれることはやった」「できた!」「うれしい」「やったぁ!」


という経験をたくさん積んで、自信を持ってくれたらいいなと


思います。



音譜まさかり かついで きんたろう


  くまにまたがり おうまのけいこ


  はいしどうどう はいどうどう


  はいしどうどう はいどうどう



  あしがらやまの やまおくで


  けだものあつめて すもうのけいこ


  はっけよいよい のこった


  はっけよいよい のこった音譜



    (「きんたろう」明治33年・6月「幼年唱歌」)





ぽちっ! 応援してね ニコニコ

    個性豊かな先生方に出逢えますキラキラ

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ教室・ピアノ講師へ
にほんブログ村





 あらき音楽教室ホームページ

ブーケ2 お問い合わせは、HPアップからどうぞ ブーケ2