「爆心 長崎の空」人の命は一瞬で消えてしまう。だからこそ今を誠実に生きる必要がある。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「爆心 長崎の空」を観てきました。


ストーリーは、

ごく普通だが幸せな生活を送っていた女子大生・門田清水(北乃きい)。ある日、何の前触れもなく母が他界してしまう。ちょっとしたことでけんかをしてしまい、そのことを謝罪できなかった彼女は後悔の念にかられ、母が亡くなったことを受け止められずにいた。一方、娘の一周忌が間近に迫る高森砂織(稲森いずみ)は、娘が亡くなってから悲しみに暮れていた。さらに自身が妊娠していることを知り、パニックになってしまう。やがて清水と砂織は、浦上天主堂周辺で巡り合い……。

というお話です。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-爆心

とってもふ~んわりしたような内容で、爆心という題名から予想していたものとは、まったく違いました。原爆がどーのこーのっていうのは、ほとんど無くて、長崎に、今、暮らしている人々のお話で、原爆で一瞬にして命を落とした人々がたくさんいたけど、今も、人は、突然、命を落とすのだということを描いていたのかな。なんか、申し訳ないけど、良く、意味が解りませんでした。

原爆で一瞬にして、たくさんの人が亡くなったことと、普通に暮らしていて、病気や事故で亡くなるのと、全然違うような気がするんですけど、どうなんでしょうか。一瞬にして、大地が焼き尽くされるというのは、普段の生活の中にはあり得ない事だし、それは、化学兵器で、敵からやられたことでしょ。病気や事故は、何となく、運が悪かったと言っても理解出来るけど、原爆は運とか、そういうものじゃないと思うの。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-爆心

きいちゃん演じる清水は女子大生。母親が、いきなり心臓発作で亡くなったら、それは、すごいショックだし、あんな事もこんな事も話したかったって、思い出して後悔もあると思う。予兆があれば良いけど、突然死は、どうしようもないもんね。でも、いくら予兆があって、やりたいことを目いっぱいやっても、どこまで行っても納得なんて出来ないと思うんです。死は、納得するのではなく、受け容れるものなんですよね。どこまで行っても、受け容れるしかないんです。

娘が亡くなった夫婦を稲森さんと杉本さんが演じています。娘が無くなってから1年。妻が妊娠に気が付いて、産む勇気が無いというような事を言うのですが、普通、子供を亡くして新しい子を授かったら、産まれ変わりかもって思って、今度こそ大きく育って欲しいとすごく喜ぶんじゃないかと思ったんですけど、どうなんだろう。なんか、すごい違和感がありました。原爆症とかを患っているなら、子供を産むのをためらうというのは解るけど、なーんか、不思議なんですよね。う~ん。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-爆心

親に虐待されていた青年を柳楽君が演じています。この彼の話も、なんだか、スッキリしないんですよ。誰にも愛されずに、孤独って事なんだろうけど、そんなんだったら、その町を出て、新しいところでやり直せば良いのに、母親と別れて、出て行く勇気が無いって、どんだけマザコンなの?母親の男に虐待されていたんでしょ。なんで母親に文句を言わなかったの?もう、母親の事は捨てて考えた方が良いよ。母親が自分の過ちに気が付くまで、関わらない事。こういう母親には、それが一番です。自分を責める必要なんて、一つもありません。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-爆心

娘を亡くした夫婦の妻方の両親が、被爆者という設定で、最後に、原爆にあったということを話すんだけど、何となく、現実感が一切無いんです。石橋蓮司さんが父親を演じてくれているので、すごく感情的には良いのですが、これ、描き方が悪いんじゃないかなぁ。伝わってこないんです。お涙ちょうだいにする必要は無いけど、でも、ある程度の感情の高ぶりと言うか、話の波を作ってくれないと、どこが重要なのか解らないので、ふ~ん、で終わっちゃうんですよね。

この時期は、出来るだけ戦争関係の映画を観てみようと思って観てみたのですが、あまり、この作品は、そういうものでは無かったようです。こんなに上手いキャストでやっているのに、どーも、まとまっていない感が出てしまって、私は、良く解りませんでした。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-爆心

そんな訳で、私は、あまりお勧めは出来ません。キャストに好きな方がいらっしゃるなら、観る価値はあるかな。柳楽くんがカッコよくなっていた事と、石橋さんは、やっぱり上手いって認識は出来る映画だと思います。もし、気になったら、観てみてくださいね。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ





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