すべての人とはあえて言いませんが、
すべての営業パーソンに読んでほしい本です。
すべての営業パーソンに読んでほしい本です。
著者の鎌田さんと僕は10年以上前からの知り合いです。
鎌田さんの前職が(本書にも書かれてますが)旅行会社で、
そのころ僕は、リゾートホテルの営業職。そういう関係で出会いました。
その後、僕が職を転々とするわけですが(苦笑)
その間も関係が途切れることなく、数年に1度くらいですが、顔をあわせていました。
いまの会社に入ってしばらくたったくらいなので、2008年だと思いますが、
しばらくぶりにお会いして酒を酌み交わしたことがありました。
鎌田さんはすでに、連続して社長賞を受賞されていたと思います。
そのとき、営業の話をいろいろ聞かせていただいて、
僕はすでに営業職でなくなっていたのですが
「僕が漠然と追い求めながら、でも力不足でできなかった営業スタイルはこれだったんだ」
と思い、感動した記憶があります。
そんなこともあって、2年前、僕の勉強会で講演をしたもらいますた。
少しでもたくさんの人に鎌田さんの話を聞いてほしかったし、
僕ももう一度、聞きたかったので。
僕ももう一度、聞きたかったので。
このとき聞かせていただいたエピソードも本書の中に登場します。
少し懐かしい気分も持ちつつ、読ませていただきました。
序章 私がご紹介で営業するようになるまで
第1章 「契約につなげる」発想を手放すと、ご縁が広がる
第2章 お客様との「関係」を深めるためのストーリーを組み立てる
第3章 お客様の「気持ち」を置き去りにしない心がけ
第4章 お客様との「出会い方」にも気を配っていますか?
第5章 一番大切な仕事は、契約後に始まる
終章 お客様を応援する人が、お客様に応援してもらえる
内容は、タイトルにあるように、『紹介』にこだわった営業スタイルについて。
紹介を途切れさせないで継続するために必要な
心構え、考え方、ノウハウやテクニックが余すところなく書かれています。
3章から5章にかけては
「そこまで公開していいの?」
というくらい具体的な手法が紹介されています。
ただ、やり方が書かれているだけでなく
「なぜそうしているのか」
という理由も明記されています。
その根底にあるのは常に
「お客様のために何ができるか」
自分の数字を最優先にするのではなく、
目の前のお客様のために自分にできることは何か、と突き詰めていくこと、
そのことが結果的に、途切れずに紹介をいただき、見込み客探しをする時間をなくし、
長期にわたってトップであり続ける秘訣だと感じます。
そして、僕が激しく共感した一節。
■元々私は自分自身に甘い人間なので、自分のために働いいていると思うとそんなに無理をして頑張らなくてもいいという弱い自分が出てきます。でも、世の中のためと考えると、どんなに苦しい状況でも仕事をし続けられます。(p53)
この部分(だけ)は一緒だ、と思いました。
僕が鎌田さんのやり方を聞いたとき激しく共感し、
「自分がやりたかったスタイルはこれだったのだ(できなかったけど)」
と思ったのは、たぶんこの部分は一致していたからだと思います。
(「どんなに苦しい状況でも」とまでは言い切る自信はないですが)
僕は自分の目先の損得だけを考えるなら生存欲求しかない。
食いぶちを確保して穏やかに暮らしていければいい。
日々の食事の心配をしないで生活できることだけでありがたい話だと思うのです。
だから、動機を外に求めないと動けないタイプだと思います。
それは、最終的には自分のためかもしれない。
まわりの人が喜ぶのを見て自分が満足するわけですから。
ただ、目先の実利的な得では動けない、ということです。
保険関係の営業の方は必読、BtoCの営業の方も同様です。
BtoBの仕事でも、営業相手が中小企業の社長など決裁権のある方なら
是非読まれることをお薦めします。
組織対組織のBtoB営業の方は、直接的に真似できないことが多いかもしれなませんが、
受け止め方は自分次第。学べることは山ほどあると思います。
PS
2年前に鎌田さんに勉強会の講師をお願いしたとき、
「本を書けばいいのに。というか書いたほうがいい」
という話をしました。
講演を聴ける人は限られている。多くの人にこの話を知ってほしいし、
それによって救われる営業パーソンも多いはずだ、と思ったんです。
でも本人は「柄じゃないよ」といわれていました。
僕は印刷屋で出版社じゃなし、また当時の僕の人脈では、
どこかの出版社を紹介できるわけでもなかったので、
結局、そこまでの話で終わったわけですが。
今回、書籍化を実現してくれた「すばる舎」さんに本当に感謝です。
以下、アマゾンからの引用です。編集の方の想いが伝わってきます。
【出版社からのコメント】
「鎌田氏に初めて執筆依頼をしたとき、じつは「自分は著者という柄ではない」という理由で断られたのですが、鎌田氏ならば、業績が上がらずに苦しんでいる営業パーソンのためになる本が必ずつくれるとの確信があったので諦めきれず、出版に乗り気でない著者を何度も説得して引き受けてもらいました。
企画が動き出してから1年あまり、紆余曲折を得て、このたびようやく出版となりました。」