【読書】株、投信を買うなら必見! 税金がタダになる、おトクな「NISA」活用入門/竹川美奈子 | THE ONE NIGHT STAND~NEVER END TOUR~

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「40歳からの〇〇学 ~いつまでアラフォーと言えるのか?な日々~」から改題。
書評ブログを装いながら、日々のよしなごとを、一話完結で積み重ねていくことを目指しています。

株、投信を買うなら必見!   税金がタダになる、おトクな「NISA」活用入門/竹川美奈子




最近、新聞やテレビで(ってテレビを持ってないんでまた聞きですが)
話題のNISA(少額投資非課税制度)についての入門書です。

NISAとは端的に言ってしまえば、
一定の条件のもとでは、株式投信などの値上がり益や分配金、配当金が非課税になる、
という制度です。

「そんなの関係ない!投資なんてしない!」
と頭から決めつけている人もいるかもしれません。
非常にもったいない。どんなものか知った上で判断したほうがいいと思います。
「知らないからやらない」と「知っていてあえてやらない」の間には
雲泥の差がありますからね。

「NISAってなんだ?よくわからない。」
と思っている人もいるでしょう。
NISAは基本的には良い制度だと僕は思っています。
資産形成をサポートしてくれる仕組みではあります。
しかし、問題がないわけではありません。また、制度も単純ではありません。
これをやれば必ず儲かる、なんてことはないのです。(「国が保証してくれるんだから必ず儲かるんだろう」と思ってる人もいて、ちょっとびっくりしました。)

そうしたこともこの本を読むとわかると思います。
非常にわかりやすく書かれているので。
まあ、僕のように中途半端な金融リテラシーを持つ人間が言っても信憑性が薄いので(お前だからわかるんだろ、と言われかねない)、
投資ド素人を自認している、僕の友人でもあるぷぅコッコねーさんが書かれたブログをリンクしておきます。


ド素人でもここまでわかる、ということが伝わると思います。
(ねーさん、ド素人を連発してすみません(苦笑))

<目次>
はじめに
第1章 少額投資非課税制度(NISA)ってなに?
第2章 NISAよりトクなことも!? 税金の優遇制度を徹底比較!
第3章 NISAをどう活用する!?
第4章 注意点がいっぱい! 金融機関の選び方
第5章 口座開設から取引まで
最終章 こんなときはどうしたら? Q&A
おわりに

さて、NISAが一番盛り上がっているのは、金融機関界隈です。
この機に顧客を拡大し囲い込みをはかろうと、あのこの手の勧誘合戦を繰り広げています。
僕の友人もそうした広告を見て
「そんなお得な制度があるのか、すぐに資料を取り寄せなくては」
と言っていた人もいました。

だけど、ちょっと待って、です。

実際にNISA口座が利用できるのは2014年1月からです。
そして、NISAは一人一口座しか開けません。一つの金融機関でしか開設できないということです。
焦って決めることはありません。
いままでは予約申込ということでキャンセルも利きやすかった思いますが、
10月1日からは正式な申込受付が始まります。
今後は申込のキャンセルもしづらくなるでしょう。
じっくり検討して、どこの金融機関で開設するのがいいのか、考えたほうがいいです。
特に、今回を機に投資を始めようと考えている方、
いままでどこの証券会社とも付き合ったことのない方は、
じっくり検討されることをお勧めします。

さらに言えば、「ほんとうにNISAが必要か」も検討されたほうがいいと思います。
いや、たいがいの人にはやったほうがいい制度だとは思います。
しかし「税金の優遇制度」として考えた場合、
他の選択肢もあれば、併用も検討したほうがいい制度もあるからです。

そのために、実はこの本の第2章「
NISAよりトクなことも!? 税金の優遇制度を徹底比較!

をよく読んでほしいと思います。別な制度も紹介されています。

勤務先に企業年金制度がない人なら「個人型確定拠出年金」
勤務先で「企業型確定拠出型年金」に加入しているならその制度を、
また、個人事業主や自営業、一定の基準以下の小規模企業の役員の人なら「個人型確定拠出年金」と合わせさらに「小規模企業共済」

といった税金が優遇される制度が利用できます。

*「確定拠出型年金」については竹川さんの前著

に詳しく書かれています。

こうした制度を利用したからといって、NISAがまるで不要だ、というわけではありませんが、
この機会に制度を把握し検討してみるのもいいのではないかと思います。

特に個人事業主や自営業の方の場合、
企業に勤めている方よりも収入について高いリスクがあります。
大きな収入を得るチャンスがあると同時に、
病気やケガに見舞われるということも含め、いつ収入が途絶えるか、
不安定な部分も抱えています。

ある種のリスクヘッジ、セーフティネットを自分で考えておくことは、
目の前の仕事に全力を尽くすためにも必要なのではないかと思います。

NISAの本なのに(笑)、第2章にそうしたことが書かれています。
ひとつの制度についてだけ検討するのではなく、
自分の資産形成についてトータルで考えるきっかけになるのではないかと思います。

最後に、僕は別にNISAの活用を強く薦めているわけでも、
その他の制度を推奨しているわけでもありません。

僕個人は、(乗り換えるのが面倒なので)おそらくいま利用している会社(カブドットコム証券、鎌倉投信)の
どちらかでNISA口座を作るつもりでいます。
勤め先は「企業型確定給付年金」なのでその他の制度も使えません。

ただ、繰り返しになりますが、
「知らないからやらない」と
「知っていて『あえて自分の意思で』やらない」
の間には雲泥の差があります。
そのことだけお伝えしたくて、この記事を書きました。