楽器を演奏することは非常に高度な自己表現だと思います。
一曲仕上げるために、たくさんの時間と努力が必要です。
先ほどフィギュアスケートの解説者が、
15歳の若いスケーターの滑走の感想を聞かれて、
「はい、練習通りにできましたね。」
と静かな口調で応えていました。
私は、そのさらっと言った言葉に目を見開きました。(@_@)
(今、練習通りにできたねって言った?・・・それってスゴイ。)
だってオリンピックですよ。
確かにまだまだ真央ちゃんたちのようにトップスケーターの
域には達していないのかもしれないけれど、
それでもあの大舞台で練習通りにできたなら、それは
大変大きな成功体験になるのではないでしょうか。
う~ん。すごいなあ。
昨日レッスンに来た中学生のSちゃん。
毎日勉強に部活(超ハードな運動部に所属)に全力で
頑張っています。
ピアノは月2回のレッスンです。
昨日はまず指のトレーニングをしてから、課題の曲を。
一回目通してもらいました。弾き終えてSちゃん曰く、
「・・あ~緊張しました~。いつもより間違えちゃいました。」
「そうだよね、緊張するよね。」
毎週通うのとは少し感覚が違うのでしょうね。
でもこうして中学生が通い続けること自体が素晴らしいですから。
私はいつもその頑張りを評価したいし熱烈に応援したいのです。
(・・・アツクルシイかしら・・・?)
「何回か弾いていくと慣れてくるから。もう一回行こうか。」
「はい!」
また、自分の中で(いつもは間違えないのにな~)と思っても、
やはりどこか苦手なところを流して弾いている場合もあるので、
レッスンで私の前で弾くとそれが明確になるために、
つかえることに繋がっていることも多いです。
やはり、レッスンに通って先生の前で弾くこと自体が大事であり、
勉強なのですね。
Sちゃんにもう一度弾いてもらい、途中苦手な部分は立ち止まって
一緒に部分練習しました。
ポピュラーなので、まずリズムが取りにくいです。
シンコペーションが多いですしね。
左手はコードを抑えながらリズムも刻むので余計に、です。
そこをどうしたらスムーズに演奏できるか・・。
緊張をほぐしながら無駄な力を抜いて、落ち着いてできるように。
少しずつ、少しずつ。
そうして最後に弾いてもらった時にはスッキリ気持ちよく
できたようです。完璧ではなかったけれど、硬さが取れて良かったと
思いました。そして楽しそうに演奏できたところで終われて何よりです。
練習通りに人前で演奏するって、難しい。
いつも通りにと心がけて望んでも、うまくいかない時もある。
緊張するのは自然なことだけど、なるべく普段の力を出せるように、
場数を踏んで行くことが大切ですね。
さて、そんな彼女の次なる課題は宇多田ヒカルさんの曲と、
ゲームの音楽(FF)。ゲームの音楽にも魅力的な曲が結構あります。
FFのほうは私の楽譜で持たせ、ヒカルさんのほうは彼女の手持ちの
楽譜でやってみようねということでレッスンは終了♪
なんでもそうだけれど、初めて取り組むことに対して人は
期待も持っているけれど、不安も大きい。
どうしたらこの難しそうな曲が弾けるようになるだろうかと、
一つ一つ音を読み、指を動かし記憶に刻む。
寝ているあいだに、昼間頑張ったことを頭の中で整理してくれる
そうですね。寝て起きてまた練習すると、前日より指の動きが
良くなり、曲への理解が進んでいるのはそういうことなのです。
一日にできることは多くはないでしょう。
だけど少しずつの努力を重ねて行くことで、
最初の数小節が一ページになり、二ページになり・・。
いつの間にか、なんとか最後まで通せるようになるから。
私もそうやって生徒さんと同じように、
まだ弾いたことのない曲にチャレンジし、
歌ったことのない曲にも取り組み続けていきたいと思います。
そのために確保できる時間は、学生時代ほどはないけれど、
スキマ時間をうまく使って少しでも上達したいです。
新曲に対峙した時、
(果たして完成させることができるだろうか)
と、目の前が暗くなり先を見通せなくて不安になっても、
その先には必ず夜明けが待っている。
暗闇からきっと抜け出せる時が来る・・・そう信じて、
学び続けて行きたいのです。
残念ながら今の私には恩師の元に通って学ぶことが
できませんが、いつかまたご指導を仰ぎに行かねばと
気持ちは持ち続けています。
自分時間が持てない時でも、希望は捨てずに行こう。
これからも生徒さんとともに歩むために、ね♪
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