●和尚

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●和尚
★おしょう をしやう 1 【和尚】
〔梵 upādhyāya の俗語形の音訳〕
(1)戒を授ける師となる僧。また、高徳の僧。師僧。和上。〔華厳宗・天台宗では「かしょう」、律宗・法相宗・真言宗では「わじょう」と読む〕
(2)寺の住職。また、一般に僧侶。
「山寺の―さん」
(3)(武芸や茶道など)その道で優れた人。一芸に秀でた人。〔「和」の音は、「ワ」は呉音、「カ」は漢音、「オ」は唐音〕
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・かしょう くわしやう 【▽和尚/▽和上】
〔「か」は漢音〕
(1)天台宗・華厳宗などで、戒を授ける師の僧。また、高徳の僧。
(2)僧位の称。〔真言宗・真宗・法相宗・律宗では「わじょう」、禅宗・浄土宗では「おしょう」〕
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・わじょう ―じやう 【和尚/和上】
 律宗・法相宗・真言宗で、授戒の師となる僧。また、修行をつんだ高僧。〔禅宗・浄土宗では「おしょう」、華厳宗・天台宗では「かしょう」〕

★和尚  歴史民俗用語辞典 http://p.tl/0hg6
読み方:ワジョウ
弟子のために親しく指導教授する意味から、その師匠を尊敬して和上・和尚と呼ぶ。
別名 和上、和闍、和社

★和尚(おしょう、わしょう、かしょうskt:upādhyāya) http://p.tl/0Io5
仏教の僧の敬称である。また、「御僧」を表現するのに、特定の宗派で「わじょう」と言われているのを僧のことだと思い、それが一般化して「おしょう」と言われるようになったという説もある。
日本では、天平宝字2年(758年)に戒師として渡来した鑑真に対して「大和尚」の号が授与されており、その後、高僧への敬称として使用され、更に住職以上の僧への敬称となった。
 
宗派によって書き方・読み方が異なり、一部地域では更に言葉が詰まって「おっさん」「おっさま」(アクセントは頭高型)と呼ばれている。
 ・和上(わじょう) 律宗・浄土真宗(儀式指導者に対してのみ)
 ・和尚(わじょう) 法相宗・真言宗など
 ・和尚(かしょう) 華厳宗・天台宗など
 ・和尚(おしょう) 禅宗・浄土宗・天台宗など
 ・和闍(わじゃ)
※「和尚」の読み方は一般に宗派の区別により放送上も読み分けられている。
※ 天台宗では遷化(亡くなること)された時は和尚(おしょう)から和尚(かしょう)へと呼び方が変わる。
関連項目
・インドの神秘思想家のオショウ(バグワン・シュリ・ラジニーシ)に、この漢字を当てることがある。
・日本の民話に「和尚と小僧」がある。
・僧位・僧綱
・上人・聖人

★和尚と小僧(おしょうとこぞう) http://p.tl/aZOT  日本の民話のひとつである。
「和尚と小僧」の民話の分布は全国的で、一説に子供の多くが寺などで勉強するようになった中世頃に起こり、江戸時代にはやったという。古くは、鎌倉時代中期の弘安6年(1283年)に成立した無住による『沙石集』や、同じく無住による『雑談集』にこの類型の説話が見られる。また、江戸時代初期の元和9年(1623年)又は寛永5年(1628年)に成立した『醒睡笑』にもこの類型の説話が収録されている。



★こぞう 2 【小僧】
(1)商店などで、注文取りや配達などの仕事をする少年。丁稚(でつち)。
(2)年少の者を軽蔑し、ののしっていう語。こぞっ子。小わっぱ。
「くちばしの黄色い―」
(3)年の若い僧。雛僧(ひなそう)。
「お寺の―」
(4)(多く他の語の下に付けて用いる)子供を親しんでいう語。
「いたずら―」
(5)〔近世語〕遊里で、まだ一人前にならない遊女や小女(こおんな)。
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・しょうそう せう― 3 0 【小僧】
1.(名)
  年若い僧。こぞう。
2.(代)
  一人称。僧が自らをへりくだっていう語。拙僧。

★小僧
読み方:こぞう
・畜犬ノコトヲ云フ。〔第九類 動物之部・新潟県〕
・番犬を云ふ。〔新潟県〕
分類  新潟県

★小僧(こぞう) http://p.tl/pEjm
本来は坊主の対義語で、一人前でない僧侶、修行中の者を指す語である。小坊主とも言う。
古典文芸作品では、本来の意味での使われかたが多く、気位が高いだけでたいしたことのない「坊主」を、こざかしい「小僧」がやりこめる笑話などがかなりある。一休が子どもの頃、ある大人に小僧呼ばわりされたとき、手近なところに生えていた芽生えたばかりの大根を引き抜き、「これは小根であるか。俺は小さくても坊主である」とやりこめた話が、一休とんち話に出てくる。
 
江戸時代になってからは、寺院だけでなく、仕事を覚えるために商店や料理屋などに入った少年たち、さらに、娼家に売られてきたものの、まだ客を取れない少女のことも小僧と言った。
 
「小僧」が出てくる作品で一番有名なのは、なんと言っても志賀直哉の「小僧の神様」であろう。この「小僧」は、地方から出てきて低賃金で働いている少年(上方ことばで言うところの丁稚)の意味である。
 
東日本では、息子のことを「小僧」という地方がある。対照的に、西日本では「坊主」と呼ぶところが多い。

★坊主 (ぼうず)は僧のこと。http://p.tl/biiV
「坊主」とは、「房主」と書くのが本来である。始めは僧房の主(あるじ)のこと、つまり一坊の主としての住持や住職のみを指していた。これに対して十分な経験を持ちながら、特定の房(坊)を持たない僧侶を法師と称して区別した。また、こうした坊主身分のことを特に坊主衆(ぼうずしゅう)とも称した。古典文芸作品では、坊主は小僧の対義語で、お寺で一番身分の高い僧侶である。日本では中世以来、次第に法師など住職以外の一般の僧の総称となった。したがって、本来は尊称であった。「坊さん」「お坊さん」と呼ぶのも、同じ語源による。
 
時代がたつと、僧形の者、髪を剃ったり短く刈ったりした者、また、毛のない頭やそれに見立てられるものをも広くさすようになり、この場合、必ずしも尊称とは言えず、蔑称の場合も多い。武家時代に、大名などに仕えて、僧形で茶の湯など雑役をつとめた者も坊主と呼ばれ、その職掌によって茶坊主・太鼓坊主などと呼ばれた。また、男の子の愛称となったのは、昔、僧のように幼時に髪を剃っていた事からであろう。なお、キリスト教伝来の当初には、宣教師を坊主と呼んだ事もあったという。
 
アタマジラミが発生した場合、スミスリンなどの薬品を使わずにシラミを駆除できる髪型とされている。
 
・その他
 ・日本語で少年のこと。
 ・関西弁、特に大阪では自分の子ども、特に息子のことをいう。
 ・丸刈り、いわゆるスキンヘッドのこと。
 ・水商売で、お客が一人も来ない日(夜)のこと。
 ・釣りで全く魚が釣れなかったこと。上記からの転用。

★芥子坊主(けしぼうず)とは  http://p.tl/-0Kc
1.ケシの果実。阿片(あへん)はケシの未熟な果実から採取される。同じケシ属でも、オニゲシ、ひなげしなどには、あへん成分はほとんど含まれていない。
2.江戸時代の少年少女の髪型。3~4歳の子供が結う(詳細は下に)。すずしろ、お芥子とも

★ネギ坊主(ネギぼうず) http://p.tl/wSTc
ネギ科の植物によく見られる聚繖花序のこと。小さな6弁花が数十輪から場合によっては千輪以上がほぼ球形に集まって咲く。
ネギそのものの花は、あまり観賞価値はないが、ネギ属の中には、アリアムまたはアリウムとして観賞用に栽培され、生け花やフラワーアレンジメントなどに利用されるものがある。


★丸刈り(まるがり、丸刈)(丸坊主から転送) http://p.tl/EK-n
頭髪を全体に短い長さに刈り取った髪型のこと。
坊主刈り(ぼうずがり)、坊主、悪口でハゲとも呼ばれる。

★剃毛(ていもう)(ていはつ【剃髪】から転送)http://p.tl/8c1c
毛(体毛)を剃る(そる、根本から切る)こと。

★ていはつ 【▼剃髪】
(名)スル
(1)髪を剃(そ)ること。特に髪を剃り落として仏門に入ること。薙髪(ちはつ)。
「無常を観じて―する」
(2)「剃髪の祝い」に同じ。
(3)江戸時代の女子の閏刑(じゆんけい)の一。姦通罪などに科し、髪を剃って親族にひきわたすもの。