(速報）　◎　アリシア・キーズ1日だけのライヴ～自信とオーラと愛らしさを漂わせ

◎　アリシア・キーズ1日だけのライヴ～自信とオーラと愛らしさを漂わせ

【Alicia Keys : Confidence, Aura, & Charm】

自信。

アリシア・キーズのライヴは、2002年5月のショーケース・ライヴ（赤坂・旧ブリッツ）、2004年10月の国際フォーラム（初の一般ライヴ）など、2007年11月のショーケース（マル・ビル）、2008年8月のサマーソニック(2度目の一般ライヴ)、2010年1月のショーケース（ビルボードライブ）以来、3年10ヶ月ぶり６回目の来日ステージ。一般ライヴとしてはサマソニ以来5年3ヶ月ぶり、単独一般公演としては2004年以来だから9年ぶりとなる。今回は、先にオーストラリア公演日程が確定し、その前に無理やり日本公演を押し込んだために一日だけのライヴとなってしまった。

僕はサマソニを見ていないので、比較すると2004年の国際フォーラムのものになるが、あのときは音が悪く、バンドもいまいちだったために、彼女のパフォーマンスはよかったのだが、ちょっとかわいそうだった。

さて、観客層は20代から30代で男女ほぼ半々、6－4で女性が多いか。もう少し女性ファンが多いかな。横浜アリーナ超満員。

ドラムス、ギター、ベース、キーボードの4人に2人コーラスというコンパクトなバンドに4人のダンサーという布陣。中央で白いグランド・ピアノやウーリッツァーを巧みに操る。体にぴったりの黒っぽい衣装で登場、「コンバンハ、ジャパン！」の言葉でステージは幕を開けた。

下記セットリストをしっかりご覧いただくとわかるが、基本2012年11月リリースの最新作『ガール・オン・ファイアー』からの曲が全21曲中7曲ともっとも多い。

ツアー・タイトルは、「アリシア・キーズ、ワールド・オン・ファイアー」。その名の通り、なんと言っても感銘を受けるのが、彼女の堂々とした風格、自信だ。完全に世界を手中に収め、まさに観客に火をつけている。

この日一番の喝采を浴びていたのは、やはり「イフ・アイ・エイント・ガット・ユー」、そして、「ノー・ワン」と続いた本編最後のところ。

ちなみに、アリシアの衣装変えのとき、二人のコーラスがマーヴィン・ゲイとタミー・テレルのデュエット曲「ユー・アー・オール・アイ・ニード・トゥ・ゲットバイ」を歌ったが、二人ともいい声の持ち主でしかも、歌もうまかった。バックコーラスの位置から果たして将来20フィート前に進めるか。

オーラ。

アリシアはすでに一線に躍り出て10年余。やり続けることで生まれる自信というものは、本当にすごい。自信から生まれる存在感、存在感から生まれるスターのオーラが見事に輝いていた。

しっかりとした歌声がこの広い横浜アリーナに響く。ピアノで弾き語ったり、歌ったり、ダンサーとちょっとだけフリを一緒に踊ったり、存分に映像と絡めたりと、エンタテインメントとしてもかなりしっかりしていた。

たとえば、同世代のビヨンセが徹底したエンタテインメント路線で進むのに対し、アリシアはアーティスト路線というか、本質的なところがシンガー・ソングライターなんだな、ということを強く感じた。たとえ、バックにダンサーを従えていてもだ。

愛らしさ。

彼女の素晴らしい点が、ブラック・ミュージックや音楽の歴史に敬意を表して、そうした過去のものと現在という点を線につなげているところだ。一言で言えば、まさに地に足が着いているのだ。だから、きっと先輩ミュージシャンたちからも可愛がられるのだろう。

自信とオーラと愛らしさを漂わせた見事な90分余だった。もうひとつ、彼女のライヴを見た後も、体は軽く疲れているのだが、元気というかエネルギーを充電させてもらった感じがした。あのナイル・ロジャーズのライヴ後と同じ感覚だった。きっと、アリシアからの膨大な量の愛と元気のエネルギーが観客に降り注いだのだろう。

アリシア・キーズ、1981年1月25日生まれ。まだ32歳である。その進化ぶりはまったく衰えることを知らない。これからもどんどんと先に突き進んでいくことだろう。そして、アリシアの後に「アリシア・フォロワー」が続々誕生している。アリシアが耕した道を次の世代が歩んでいく。そんな道を作り出していくアリシアって眩（まばゆ）い。

■ セットリスト
Setlist : Alicia Keys, November 18, 2013, At Yokohama Arena, Yokohama, Kanagawa, Japan

( )=denotes source album, see album list below　曲名後の(1)などは下記の収録アルバムを示します

lights out 19:23
01. Streets Of New York (City Life) – Empire State Of Mind (Intro) (3)
02. Karma (2)
03. You Don’t Know My Name (2)
04. Tears Always Win (6)
05. Listen To Your Heart (6)
06. Like You’ll Never See Me Again (4)
07. Woman’s Worth (1)
08. Diary (New) (2)
09. Un-Thinkable (I’m Ready) (5)
10. Try Sleeping With A Broken Heart (5)
11. Fallin (1)
12. You’re All I Need To Get By (Whitney Keaton & Raphael Smith) [Marvin Gaye & Tammi Terrell]
13. When It’s All Over (6)
14. Limitedless (6)
15. Unbreakable (3)
16. Brand New Me (6)
17. If I Ain’t Got You (2)
18. No One (5)
Enc.1. New Day (6)
Enc.2. Girl On Fire (6)
Enc.3.Sinatra – Opening Piece – Empire State Of Mind (Jay Z on video) (5)
-- Video
show ended 20:59
CD What’s Going On (Marvin Gaye)

■Alicia Keys Albums　（記事下にもアマゾンへのリンクを付記してあります）（タイトル後の年月は全米リリース月）

1) Songs in a Minor
2001/6
2) The Diary of Alicia Keys
2003/12
3) Alicia Keys Unplugged
2005/10
4) As I Am (Snys)
2007/9
5) The Element Of Freedom
2009/12
6) Girl on Fire
2012/11

■Members

Al Carty / bass, musical director
Hanan Rubinstein / guitar
Brandon Coleman / keyboards
Jermaine Parrish / drums
Whitney Keaton / backvocal
Raphael Smith / backvocal

Jermel McWilliams / dance captain
Santron Freeman / dancer
Brandon Mitchell / dancer
Jian Pierre / dancer

■ 過去アリシア・キーズ記事

アリシア・キーズ・ショーケース・ライヴ
2010年01月15日(金)
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10434595553.html

2007年12月01日(土)
アリシア・キーズ＠丸ビル
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20071201.html
2007年丸ビルでのショーケース・ライヴ

2004/10/19 (Tue)
Alicia Keys Live At Kokusai Forum: Button Is Passed To
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200410/diary20041019.html
2004年の初公演の模様。セットリスト付き。

ENT>MUSIC>LIVE>Keys, Alicia

(6)最新作Girl On Fire

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0091LS07E/soulsearchiho-22/ref=nosim/