見たものをそのまま描けるようになるためには? | 1日10分でデッサン力を身につける@ビジネスデッサン&スケッチ術

見たものをそのまま描けるようになるためには?

ビジネスデッサン&スケッチ術の松原美那子です

今回は、受講生の方から頂いたご質問の中からシェアさせて頂きたいと思います。

参考にして頂ければ嬉しいです

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写真を参考にデッサンする場合碁盤目に線を入れると、
とても正確に輪郭を取ることが出来ますが、

いつも線を入れて描いていると実物を見て描く時にうまく描けないのではと思い、
どうなのかなあと思っています

模写の仕方、というのを以前に習ってその時は線を引いて拡大しとてもうまく行きました。

いつもそのやりかたでいいのかなあ、と疑問を持っています。

やっぱり見たものをそのまま描けるようになる方がいいのでは? どうでしょうか
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ご質問ありがとうございました

モノの正確な形をとるのはとても難しいですね。

私も元々形を取るのがとっても苦手で、苦労して来ました


碁盤目に線を入れて描く方法は、

おっしゃるように平面の画像を模写するような時にはとても便利な方法だと思います。

最終的に、目的とされている絵が、この描き方で描けるのであれば、問題はないかと思います


ですが、

写真を見るのではなく、実物を前にして描くことを目的とされているのであれば、

実際には画面上に線を描き入れるのではなく、

頭の中で大体の線をイメージしながら形を取ると言う方が多いのではないかと思います


鉛筆などで対象物の比率を測って描く描き方も、碁盤の目に当てはめてはいませんが、

同じことであると思います。


測り方にもコツがあって、

「この場合はどこの長さとどこの角度を測れば良いか?」

といった見極めが段々と出来て来ると思います


私も大まかなあたりを取る段階では、縦横の比率など測る場合もあります。

(石膏像などの場合には正確な形をとることが要求されますので、かなり細かく測ります。)


また、ご参考までに「ディスケール」という、碁盤の目に創られた定規のようなものも販売されています。


このディスケールを使用すると、大きさの比率を判断するのが容易になるかと思います。


ただし、道具との相性があるので、私はこれを使うと描きにくくなってしまうのですが、

大まかに、どの辺りにどの部位が来ると言った程度の判断をする際には役立ちます。


それからご参考までに、

私の場合は、アウトラインの形だけを見ながら描いて行くというよりは、

面積の広さの比率を比較しながら、形をチェックして行きます


更に立体物であれば、陰影をつけていくことで、見た目の印象が似てきますので、

より面積の比率が比較しやすくなります。


固有色がついているものであれば、色の濃さを合わせていくことでも、

モチーフとの印象があってきますので、見極めやすくなってきます。


このように、

いろいろな角度からモチーフとの比較を積み重ねて行き、

最終的に形の誤差を無くして行きます



それから、パースの理論も少し知っておくと、

形を取る際に手がかりとなる場合もあります。


その方によって描きやすい方法が多少異なるかも知れませんが、

幾つか試してみていただき、描きやすい方法を見つけて頂ければと思います